あらすじ
赤ちゃんが無事に産まれることは、当たり前ではない大反響を呼ぶ作者の体験に基づいた真実の産婦人科医院物語! 「長く生きられない命」中絶? それとも――。病院で母を待ち続ける男の子。母親はどこに? 命がけのハイリスク出産。妊婦の決断は? ほか全7話収録!!
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読むのに夢中になってしまいます
今回も深い内容で、命のことを考えさせられる話ばかりでした。特に院長先生の中絶手術に対する想いが印象的でした。
次の巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
産婦人科でのアルバイト経験のお話第3巻、第15話から21話。
17話で、子を置き去りにする親に対して「愛情だけじゃ子供は育てられない、育てられなくて殺してしまうぐらいなら誰かに託してくれたほうがいい」という守衛さんの言葉が心に重く響いた。今後テレビで子供虐待のニュースを聞くたびに思い出すだろう。
生活苦や親の精神的問題から子供を大切に育てられないならその命を誰かに託す、その考えは今の世の中に必要なのかもしれない。子どもには親に捨てられた、育ててもらえなかったという事実が一生心に傷として残るから、最後の最後の手段だが、命を守る、まずそれが大事だと思い知らされた。
21話での院長先生が大嫌いな中絶手術の際に心がけていることに感銘を受けた。
「次に自らが望んだ妊娠ができるよう最低限体に負担のかからないための手術」、その医師の思いは様々な事情で中絶せざるを得ない女性の心を救う。
相変わらず、各話を一文でまとめようとすると、タイトルとエピソードと結びのメッセージ・想いがいろいろあって全然まとまらないが、メモとして残しておきたい。
【概要】
①長く生きられないとわかっても産む決意をして夫婦の命との向き合い方
②家族の期待を背負って妊娠した嫁が抱えた寂しさ
③病院に置き去りにされた子と守衛さんが見た命の重さ
④ハイリスク出産の母が命に代えてもやりとげたいこと
⑤息子の突然死を乗り越えた母の誓いと支え合い
⑥超低出生体重児を産んだ母の苦悩と伝えられた愛情
⑦子だくさん院長先生が中絶手術で祈る新しい命