あらすじ
大好評胸アツ法廷エンタメシリーズ第3弾!
突然の事故で父親を失った相棒リックが一時的に「マクマートリー&ドレイク法律事務所」を離れ、一人で弁護士業務を請け負うことになったトム。そんな最中、事務所に一人の少女が現れ、殺人事件の容疑者として逮捕された母親の弁護をトムに依頼する。被害者はトムとリックにとって宿敵の男。そして容疑をかけられた母親は、あの因縁の人物だった‐‐。自身に忍び寄る「影」に不安を抱きながら、「まさか」の男たちを相手に、誰が見ても負けと思われる「最後の裁判」に挑むトム。彼と、彼を全力で支える者たち、そして全力で立ち向かう者たちを描く、大好評胸アツ法廷シリーズ、待望の第3弾!
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Posted by ブクログ
読書備忘録602号。
オリンピックなどのお陰で読書が進まなかった8月。やっと4冊目。笑
★★★★★。
老弁護士が活躍するリーガル・スリラーシリーズ第三作。
どうやら四部作のようです。
第一作から第二作を飛び越えて繋がっています。完璧です。面白過ぎました。笑
第一作でトムが弁護士として復活するきっかけとなった事件。ある交差点での交通事故。輸送トラックと家族の乗った乗用車。トラックの運転手と乗用車の家族3人、合計4人が死亡。家族の親族がトラックを運行していた運送会社を相手取って裁判を起こす。トムに原告側弁護を依頼。
結果は、スピード超過を繰り返していた運送業者と、運送業者の経営者ジャック・ウィリストーンが証人の証言を不法な手段で黙らせたことが暴かれた結果、原告の勝利。
今作、アラバマ州タスカルーサの川岸で男が殺された。殺されたのは前回、法で裁かれ服役していたジャック・ウィリストーン。仮出所した翌日の夜に拳銃で撃たれて殺された。容疑者として浮かび上がってきたのはウィルマ・ニュートン。交差点事故のトラック運転手の妻。前回の裁判では、夫が恒常的に無理な運行をさせられていたのを知っていたにも関わらず、ジャックに脅されて証言しなかった当人。トムと相棒のリックには証言すると言っておきながら裏切った極悪人。笑
殺害に使われた拳銃はウィルマの所持品で、指紋もウィルマのものだけが検出された。ジャックが殺される前レストランで言い争っているところを監視カメラの映像として残っていることから、検察は殺人として死刑を求刑する。検察はトムの教え子で第二作でジムボーンを逮捕したパウエル。すなわちトムの親友。
トムの元に14歳の少女が訪れる。母親の弁護をして欲しいと。そう、ウィルマの2人の娘のうちの一人。
トムは親友と戦うことを悩む。しかし娘の願いに何かを感じ、これを引き受ける。
そして、絶対的証拠に裏付けられた殺人事件の被告弁護人として99.99%勝てない勝負に挑む!
物語は証拠の完全性に綻ばせるために、真犯人の存在を見つけること。
ジャックはステージⅣの癌で余命あとわずかであったことが検死から判明する。ジャックに掛けられていた300万ドルの保険金。保険金に対するジャックの前妻バーバラの思惑。ジャックの現妻キャサリンとその父カルホーンも保険金狙い。カルホーンが雇っている暗殺者のフィリピン人女がカルホーンの周辺を探る連中を排除していく・・・。
殺人事件を目撃するも、奨学金を得るために大学教授と川岸でセックスしていたことがばれることを恐れる女子大生。
そして死刑因で服役中の不気味なジムボーン・ウィーラー。
真の殺人犯は誰なのか?最後はどんでん返し。良いのでしょうか?これで。真実はこうじゃないですよね?笑
罪を犯しても弱者は救われるということ?笑
膀胱がんを克服したトムが、なんと末期の肺がんに侵されて余命半年となったこと以外全て大団円?まあめちゃくちゃ面白かったから良いですけどね。
そして、第四作。どっこいトムは健在という。ジムボーンとの最後の戦い!早く刊行されないかな。
Posted by ブクログ
シリーズ三冊目。やはり「もう年は取れない」より好感が持てる。バック・シャッツの方が10歳くらい上のはずなので仕方ないのかもしれないが。それにしても、若僧役であまりいいところのなかったリックは今回、登場シーンからしておいしい。解説で触れられているとおり素晴らしいあとがきと謝辞だったし、四巻があるのもうれしい驚きだった。
Posted by ブクログ
私にとっては、まさにパスタ小説(パスタをゆでてる間も読みたい小説by春樹)
読みだしたら止まらない。
このタイトルからしたら、(トムも膀胱がんを患っていたし)トムが死んじゃって終わりになるのかと思った。
けど、あと1作でいよいよラストになるみたいだ。
あー、ボーがあのブリー・カルホーンの”始末屋”マニー(フィオイピン人の女性)に殺されなくて良かった。
(間一髪でリックが来てくれて)
リックの父親の交通事故も、マニーが絡んでいたとは。
でも、トムがかかわる弁護に波及して死者がでるのは、どうなの。今回も友人のレル(私立探偵)の弟アルヴィンがマニーに殺されるし、裏でブリー・カルホーンと組んでいた弁護士のグレッグ・ゾーンも殺されるし、まっこの場合は口封じだろうけど、
最後の最後であの学生が出てきて、”ウィルマ・ニュートン”を見たといった時は、そんなぁと思ったけど、娘のローリーとよく似ているという伏線があって娘の方だったのね。
でも、すべては娘たちのためにと生きてるウィルマは罪をかぶろうとした。
友人のパウエルとウェイド(検事側)と敵対することになったトムとボーだけど、(ここもこの小説を面白くさせてる。)
最後は自分の信念でお互いに和解できた。
そこが前作の親友だった男の裏切りとは違くてほっとしたよ。
次作の”The Final Reckoning”はいつ翻訳されるんだろう。
今回も1作めの内容を踏襲しているので、もう記憶が薄らいでいて…。
忘れないうちに読みたいわ。
あの冷徹で非凡な体力を持つ死刑囚、ボーセフィス・ヘインズとの対決になるようだ。
楽しみに待とう。