あらすじ
話題の胸アツ法廷エンタメ小説、待望の続編。
クー・クラックス・クラン誕生の地、テネシー州プラスキ。幼い日、目の前で彼らに父を殺された黒人弁護士ボーは、45年後の父の命日に復讐殺人の疑いで逮捕された。親友の冤罪を晴らすべく、70歳のロースクールの元教授トムと熱血漢の教え子リックの老若弁護士コンビが法廷に立つ。あまりにも不利な状況の中、「負け知らず」の女性検事を相手に二人の反撃が始まるが――。胸アツエンタテインメント『ザ・プロフェッサー』の続編が、大好評にお応えして登場です。解説は、前作読了後に「出版してくれてありがとう。続編もぜひ出して下さい!」と直接編集部にラブコールを下さった、落語家の林家正蔵さんです。
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Posted by ブクログ
読書備忘録587号。
★★★★。
ザ・プロフェッサーの続編です。
リーガルサスペンスかも知れませんが、今回はサスペンス食も強いです。
前作で、癌を患って引退しようとしていたトムのケツを蹴っ飛ばして法廷に立たせた立役者、アラバマ大ロースクールでトムの教え子の黒人弁護士ボーセフェス・ヘインズが主人公。愛称はボー。
前作で、暗い過去があると匂わせていましたが、それは45年前に父親ルーズベルトをクー・クラックス・クラン、俗にいうKKK団に殺された過去。しかも5歳だったボーはその一部始終を見ていた。当時は、5歳児の証言は相手にされず、犯人は捕まらなかったが、ボーには誰が犯人か分かっていた。父親が働く農場の主、アンディ・ウォルトンであった。
ボーは、アンディを含む、当時父親を殺した連中を絶対に法で裁くために故郷テネシー州プラスキの弁護士となったのである。
父親の命日にアンディが殺された。すべての証拠はボーが犯人であることを示していた。
負けなしで敏腕のテネシー州検事長ヘレン・ルイスはボーに死刑を求刑する。
犯行を否定するボーはトムとリックに助けを求める。
負けなしヘレンに、トム爺とリックが挑む!絶対的証拠を覆してボーの無実を勝ち取れるのか!
序盤で物語の構造が分かるので、あとはアンディを殺す動機を持った真犯人が誰なのか、それを示す証拠・証人が明らかになっていくストーリーが盛り上げるのだろうと想像した。しかも何となく"こいつだな"と想像する。笑 なぜか大体当たる。笑
今作は、アンディという被害者に対する謎解き&法廷サスペンスに加えて、ボーの父親の死の謎、という2つの殺人事件が絡み合う面白さがある。しかも45年前の殺人事件がアンディ殺害事件の動機にも絡んでくるから更に面白い。しかもしかも!前作で殺しの請負人として暗躍したボーン・ウィラーの復讐劇も絡んでくる。
これが面白くない訳が無い!
最後に45年前の殺人事件の真相が明かされ、思った通りの真犯人であったが、その動機は想像を超えていた!
なるほど!色々な意味で正に黒と白のはざまである!
Posted by ブクログ
2作目も文句なく面白かった〜。
まさか元KKK最高指導者の老妻、気品があって美しいマギー・ウォルトンが犯人だったとはね。
今回は途中、ジムボーンに撃たれて(癌も患っているのに踏んだり蹴ったりな)トムの出番は少なめ。
代わりに若い相棒リックとパウエルといつも飲んだくれのトムの旧友(離婚弁護士)が大活躍。
でも、レイレイも元KKKでボー・ヘインズの父親(と信じてた男)を木に吊るした現場にいたとは…。
この小説の面白さは思ってもいない真実が後半に次々と明らかになることと、窮地に追い込まれて絶体絶命の危機に必ず、救いがやってくること。
今回もしかり、でもレイレイはボー・ヘインズをかばってしんじゃったけど…。
ボー・ヘインズも危機一髪のとこでヘレンが、そのあとでトムが来てくれてよかった。
そのあとの葬儀のシーンはまじボー・ヘインズのかと思ったよ。(レイレイの葬儀だった)
3作目はシリーズの中で転換点となるそう。
トムの余命が心配。
待ち遠しい〜。
Posted by ブクログ
途中だれ気味で少々辛かったけど、最後は盛り上がった!
1作目は勢いがあったけど、作風に違いがあった…かな。
3作目は傑作!らしいので出版されることを祈りつつ、今後に期待を込めて⭐︎4つ。
Posted by ブクログ
2冊目。ボーの物語。
レイレイのことを美しく見送っていたけれど、彼は自分の罪のせいでボーが死刑判決を受けるかもしれないとわかっていたわけでしょう?どういう神経で、トムたちと行動していたのだろう。
レイレイを庇うことはできないわ〜。
自分の罪で苦しむのは当然。その罪のせいでボーが苦しむことになり、なおかつ死刑判決を受けそうになっていても、ギリギリまで自白しなかったあたり、共感できない。
にしても、何であのタイミングで自白したんだろ。いよいよ耐えられなくなったから?やっと?
Posted by ブクログ
幼少期に刻まれた決して消えない記憶。
5歳だった少年ボーセフィスはKKKのリンチにより目の前で父親が殺害される場面を目撃してしまう。
あの日の行いに正義を与えるため、KKK誕生の地プラスキに弁護士として戻ってきたボーセフィス。
5歳ではあるが、はっきりと耳に残る声により、犯人の目星は付いている。
当時の父親の雇い主、アンディ・ウォルトンだ。
そのことを口にすることを憚らず、ことあるごとに復讐することを触れ回るボーセフィス。
父親の命日にバーで一人悪酔いしているところでばったりウォルトン一行と鉢合せし諍いに。
そんなこんなで結局前後不覚に陥るほど酔いつぶれ、目覚めたところに飛び込んできたウォルトン殺害の報と容疑者としての逮捕宣告。
胸熱リーガルミステリと銘打たれているが、う~んどうでしょう、個人的にはそこは何かよくある芝居がかった友情物語のように感じてしまった。
もう一筆足りないというか、ありがちな関係性の枠を越えられていないというか。
ただ登場人物が少ない中でうまくどんでん返しを残しながらフーダニット、ホワイダニットを追っていく展開はやや直線的なきらいはあるが読み応えあり。
Posted by ブクログ
法廷サスペンスの、シリーズもの?(とりあえず本作で2作目)です!
2作目は、プロフェッサー「トム」の教え子「ボー」(1作目にも登場)が冤罪で捕まってしまい、トムたちが助け出す、というお話。
黒人差別が話の柱になっていて、一作目もそうでしたが、社会問題も絡めたストーリー展開になっています。
話自体はスピード感があって、サクサク読み進められると思いますが、一作目からの連作のようになっているので、まずは一作目を読まれることをおすすめします!
全体的には面白かったんですが、個人的にちょっとおしいなぁと思った点がいくつかあり。。
①偶然が重なりすぎ?
都合よく偶然が起こりすぎている気がして、なんだか不自然でした。。
②殺し屋タフすぎ?
一作目から登場する殺し屋なんですが、二作目で準主役級の扱いになってきます。
何度も蘇っては主役たちを狙うんですが、一作目からの続きという観点で考えると、あまりに狙いすぎでは?、と思ってしまって、途中から飽きてきてしまいました。。あんまり気持ちのいいキャラクターでもないし。。
全体的はおもしろかったですが、星は三つです。