感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
前作「リガの犬たち」と違い、同じ国際犯罪でもスウェーデン内の捜査だから説得力がある。
マバシャが最後の場面に臨んだら、どんな選択をしたのだろうと思ってもみた。
Posted by ブクログ
ヴァランダーシリーズの3冊目。
今回の舞台はスエーデンと南アフリカ共和国。
バツイチで情けない中年男のヴァランダーだがその生き方は骨太でゆるぎない。(ときどき揺らぐ…?)
今回も男の友情のような力強い姿を見せてくれた。
警察という職業からももう隔絶しているほど。
前回のペレストロイカに続き今回のアパルトヘイト。
世界史の授業より味わい深い世界の情勢がわかった気がしてくる。
2022年7月
再読。大統領暗殺事件、こちらは首相狙撃事件とリンクもしたし、黒人問題、国家間の緊張など、現代の世界情勢も頭から離れない状態で読み進める。
また、続きを読みたい衝動に駆られる。ヴァランダーシリーズ、いつも手元に置いておきたい。
Posted by ブクログ
スウェーデンの南端の街、イースタを舞台にしたヴァランダー警部シリーズ第3作。ヴァランダーは、不動産業を営む女性の失踪事件を担当する。やがて彼女は遺体で発見されるが、その近くの民家では謎の爆発事件が起き、不可解な遺留品が発見される。一方、遠く離れた南アフリカでは、とある陰謀が動き始めていた―。
ようやく読み終わりました。文章は読みやすいのですが、何せ分厚い。電車の中で読もうと思っても、バッグが小さいとうっかり持ち歩けないのです。
警察小説というよりは、国際謀略小説ですね。スケールが大きい。田舎警察とはいえ、イースタは国境に近い交通の要所なのですね。ミステリを期待すると「ちょっと違う」と思うでしょう。最初にヴァランダーが担当していた失踪事件の真相は、第2章でさっさと種明かしされてしまいます。第3章から後は、ヴァランダーと旧ソ連工作員の対決になり、そこに娘のリンダも巻き込まれていきます。
南アの陰謀事件の方は、首謀者の思惑通りになりかけますが、ほんの偶然の出来事から事態は急展開。そして最後の場面で、冒頭に起きた失踪事件に関するちょっとした謎が明かされます。この「謎」のことはすっかり忘れていましたが、風呂敷を畳むというより落穂拾いのようなラストが良かったと思います。謀略の嵐を過ぎて、ヴァランダーも田舎警察の警部に戻ったのだな……と、ちょっと安心。
ところで、前作『リガの犬たち』に登場したバイバ・リエパが名前だけちらりと出てきましたが、彼女の再登場はあるのでしょうか。
Posted by ブクログ
今回は政治小説だ。
スェーデンのことが理解できていないのか、
ヨーロッパのことを理解できていないのか、
もう一つの舞台、南アフリカとの距離感がつかめない。
(地理的物理的な距離感ではなく、文化的社会的距離感)
人や情報のの移動量の問題なのかもしれないが、
たとえば、日本とアメリカは物理的距離は遠いが、
文化的には比較的近い。
南アフリカは、一刑事が人を逃がしてやろうとするぐらい、
スェーデンから近い場所なのだろうか。
前作もそうだったが、
主人公の職務から逸脱が非現実的にしか思えない。
また、主人公の捜査が勘ばかりなのも納得できないし、
犯人への固執にも共感できない。
なんだかな。