【感想・ネタバレ】西洋菓子店プティ・フールのレビュー

あらすじ

下町の西洋菓子店を舞台にしたキュートな連作短編集
下町の西洋菓子店の頑固職人のじいちゃんと、その孫であり弟子であるパティシエールの亜樹。甘やかで、ときにほろ苦い連作短編集。

フランス菓子作りを修業したパティシエールの亜樹は、
菓子職人の祖父のもと、下町の西洋菓子店「プティ・フール」で働く。
女ともだち、恋人、仕事仲間、そして店の常連たち――
店を訪れる人々が抱えるさまざまな事情と、それぞれの変化を描く連作短編集。
巻末にパティシエール・岩柳麻子との対談を収録。

解説・平松洋子

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Posted by ブクログ

ネタバレ

*フランスで菓子作りの修業をしたパティシエールの亜樹は、菓子職人の祖父のもと、下町の西洋菓子店「プティ・フール」で働く。女ともだち、恋人、仕事仲間、そして店の常連客たち……。店を訪れる人々が抱える様々な事情と、それぞれの変化を描く連作短編集*

大人テイストのスイーツ小説、とでも言いましょうか。
くてかわいいお菓子たちが全てを解決してくれてハッピー♡みたいな単純な展開ではない所がとても良かった。

そして、甘さの裏に潜むほろ苦さにやるせなさ、人生のままならなさ…など、お菓子に絡めた心理描写が本当にお上手です。
もろもろ胸焼けせずに最後までじっくり堪能致しました。
装丁も内容にぴったりの雰囲気でとても素敵です。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千早茜さんの「西洋菓子プティ・フール」読んだ
やっぱ言葉の表現が素敵〜千早さんのお菓子の味とか見た目の表現が素晴らしすぎて、読む度に今すぐにでも近くのケーキ屋さんにケーキを買いに行こうとしてた。お菓子の話の他にも恋愛も絡んできてて、スミ、祐介、ミナの一方通行なな恋心、愛が切ない部分もあった。(あと過食嘔吐の人もか、、)面白かったー、ナミとすみたかくんは結ばれるのだろーか。すみたかくんはパリへ行って、すっぱり亜樹を諦められるだろーか。色々気になる所はあるけどそれぞれ、前に進んで歩いててかっこよかった。でもお菓子の表現は最高だったけど書かれたのが2014年って言うのもあって、服とかネイルのセンスみたいなのがちょい古で懐かしさを感じつつ、、、でもお菓子の美味しそうさ?はいつまでも変わらないんだはーとおもった

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めての千早さんの小説。
スイーツのお話なのに(?)、その元にある人間心理の薄暗いところの描き方が好き。ふわふわスイーツな話ではありません!
テーマも「片思い」とのことですが、「片重い」です。ほんと。
特にカラメルとロゼが生々しくて好き。対談も興味深く、もうネイルの話は書かない等千早さんの取材力にも感服した。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千早茜さんの小説は五感が刺激されそうなくらい登場人物の言動や感情の描写が丁寧で繊細で面白い!

聞いたことがないスイーツを沢山調べられたから今後事前リサーチして食べてみたいな。

おじいちゃんがいなくなったときに受けたショックの原因について「近かったのに知らなかったから」というようなことを祐介が言っていたのが印象に残った。
身近な存在に対してよく知らなくても知った気分になってしまうのって自然なことかもしれないけれど、その人と別れた時に後悔しそうだから、どんなに身近な存在であっても知る努力をしようと思った。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

珍しく千早さんの作品で苦手なキャラクターが…!

亜樹さんの、技術ばかりで人に高圧的な人はどうも…

技術あればなんでも許されると思ってる?職人系が苦手。人間界で生きてるなら相手のこと考えろと思いますが、まぁ本物の技術って惚れ惚れしますよね。

でも異業界の専門職と専門職で結婚するのは
なかなかに難しそうですね!頑張れ!

亜樹の結婚がどうの〜となるまでは
お菓子と心情の繊細さが美しく生々しく苦しく
描かれていて、その描写にずっとうるうるしてました。私の涙腺が壊れてるのかと思うくらい胸にきました。

最後に、私は洋菓子にそんなに興味が無いことが分かったかもしれない。ここまで洋菓子を芸術的に見れてないな、、和菓子は表面のキメとかまで愛でるんですけどね、、色々あるなぁと分かりました!

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

★3にしている作品の中ではかなり4に近い3だった。千早茜を読むのは2作目だったが、個人的には「透明な夜の香り」よりも好きな作品だった。短編集でありつつ、全体通して主人公周りの話が進んでいく構成。
千早茜は五感に訴えかける文章を書くのが好きで得意なんだなと思った。登場するお菓子がどれも味の想像がしやすい描写で、それがとてもよかった。複雑な味がするであろう亜樹の作る洋菓子も、不思議とその味の複雑さを想像できた。美味しそうだな、と思える描写の数々だった。
じいちゃんの洋菓子店で働く亜樹の中高生時代の甘美な記憶がグロゼイユ、尊敬でコーティングしていた亜樹への思いがヴァニーユ(バニラ)、不倫しているであろう夫との関係修復に向かう話がカラメル、スミに恋する可愛いで武装した女の話のロゼ、亜樹の婚約者の祐介の話がショコラ、そして最後の亜樹の話がクレーム。どの話もサブタイトルとなっているお菓子(また、それに使われる素材)が物語に上手い事紐づけられていて、その紐づけに無理がなくてよかった。
全体的に優しい空間が広がっているような雰囲気があり、そこが読みやすかった。短編だとキャラクターを人間として捉える前に話が終わってしまうことも多いが、それもあまりなかった。亜樹のそっけない雰囲気やお菓子作りにしか興味がなさそうな感じがよかった。じいちゃんの気前のいい感じもよかった。
ミナは武装された可愛さの女だったが、その「可愛さの追究」が本物だったのがとてもよかった。一本木を貫く女はかっこいい。スミを好きな理由が「スミはきれいだから」なところもいい。単純で、だからこそ強い理由でいいなと思った。
登場するお菓子の描写が細かく、しかしそれを冗長に感じなかったのもよかった。

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2025年08月07日

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