【感想・ネタバレ】ふたたび蝉の声のレビュー

あらすじ

いろいろあるけど、前に進もうと思う。

五十歳を目前に控えた進は、役者という職業を細々と続けながら、東京で暮らしている。最近ようやく順調に仕事が入るようになったが、娘と妻のいる家庭内では、どうにも居心地の悪さを感じるようになった。
ときどき、ふと漠然とした不安を感じることがある。これから自分たちはどうなっていくのか……。
故郷で一緒に育った姉、友人。老いていく父と母、そして今の家族、妻と娘。
進の人生に関わる様々な人がいる。そして、それぞれがひとりひとりの人生を生きている。でも、どこかで重なり、繋がり、そしてお互いの人生に何かのきっかけを与え続けていく――。
“人生は、長いようであっという間”
翻弄され、迷いながらも家族や人生と向き合い、懸命に生きる人々を描いた群像小説。


【著者より】
小説『ふたたび蝉の声』は54年間生きてきた自分の人生観、家族や友人等、いろいろな想いを込めて書いた群像劇です。知り合いの誰かと誰かを足して創った人物もいれば、まったくの想像で創った人物もいたり……。楽しみながら、噛み締めながら書きました。是非、ご一読ください。
内村光良

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

2019/05/20-05/24
「荻原浩の海の見える理髪店」のような読後感が「第5章のゆりと宏」にはある。

▶︎終わり良ければ・・・。文末が「遠くの方で蝉の声が聞こえた。また夏がやってくる。」そしてタイトルが「ふたたび蝉の声」私はこの終わり方が好きだ。内村光良・・やっぱ才能あるわ。紅白の司会が回ってくるはず。

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2019年05月24日

Posted by ブクログ

「一個一個やっていくよ。一つ一つ大事にしていくよ」(進)

優しい文章で内村さんの人柄か読後心温まる群集劇。
家庭、友人、仕事と周りの環境を大事にしようと思う。

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2019年03月11日

Posted by ブクログ

 乳がんになってやっと完治したかと思えば、今度は 肝臓がんになって一生懸命病気と闘い、最後は他界してしまう
のですが、それまで家族、親戚の絆をより強 固な物にする話だとか、その母親がかつて胃がんにな った時の旦那さんと共に闘病した時の話など人間本来 のあり方について書かれた物語でした。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

とくに予想外の展開とかなくて、
わりとベタにうまい具合に展開していくんだけど
後半なぜかめちゃめちゃ泣いてしまった笑

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2020年08月08日

Posted by ブクログ

ウッチャン、すごいね。
初読み作家さん。

同い年の私には、時代を感じさせる単語がそこかしこに…
途中は涙が止まらなくて困りました。
日常の出来事だけど、日常だからこそ身近に感じます。
登場人物にほぼ悪い人が出てきませんが、それもまたウッチャンらしさを感じてしまいました。

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2019年11月17日

Posted by ブクログ

ウッチャンの小説。新刊コーナーから発掘。じわじわと売れ出した俳優、進を取り巻く家族や友人の連作長編。始めは「誰が誰だっけ」な人物の混乱や、時系列が行ったり来たりで、易しく優しい文章のわりに読み辛いな~と思っていた。作中内の視点のズレや、細かい所が気になるのだが.....。しかし「アラを気にせず素直な心の目で読もう」と意識すると、後半に連れて物語に入り込め、ジーンと感動できた。そして登場人物はなかなか魅力的。特に姉のゆりが素敵だった。

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2019年07月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やがて家族へと繋がっていく一人ひとりの人生を昭和、平成と紡いでいきます。丁寧に描かれて読みやすい。愛する人たちを残してこの世を去っていかなければならない覚悟は計り知れないほどの哀しみであり涙なしでは読めずでした。
作者はウッチャン。物書きの才能は漫才のネタ作りから下地があるのでしょうか。人柄が滲み出るような温かくて前向きになれる本でした。
生きる上でなにが大切か、教えられます。

いろいろあるけど、また、前を向いて歩いていこうと思う

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2019年05月27日

Posted by ブクログ

‪内村光良の新作小説は1人の俳優を中心に据えた群像劇。芸人が書く小説というとついエッジの効いたものを想像してしまうが、優しい味わいの家族の物語なのがウッチャンらしい。90年代から2018年まで様々な時代を前後する構成ながらスター・ウォーズ等の固有名詞で年代を掴ませてくれるのも楽しかった。‬

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2019年04月20日

Posted by ブクログ

五十手前の役者・進。家族、兄弟、彼の家族にあった出来事、人とのつながり、大切にしたい人々、それぞれが懸命に生きる。群像小説。
きっと自分なりの経験やら、人柄が出ているのかな。優しさ、暖かみを感じるものでした。ギスギスしたものがなくて、安心したいとき読むとより一層いいかも。つながりを大事にしたくなります。時代とともに家族の出来事を追っていったのがいいね。

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2019年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タレントさんが書く小説というのは、その方の芸風?キャラクターをよく知ってないと楽しめないのかなと思っている。なので、そんなに手を出してこなかったけど、ウッチャンはよく見る方なので(かつてあのウリナリを全部見てたという自負もあり)、どんなものなのかなーと読んでみることに。良くも悪くも、すんなりと心に入ってきて読みやすい。個人的には好きな文体でした。家族をテーマにしたエピソードには弱いので、時々しんみり。もっと印象に残るものがあってもよかったけど、自分の言葉で語れないものは無理に描かず、堅実に物語を繋ぐ力は、テレビの中で見かける落ち着いたウッチャンの雰囲気とはあってる気はする。

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2019年06月02日

Posted by ブクログ

売れっ子芸人の3作目となる小説。会沢家の人々を主人公に、取りまく友人・関係者を1章1章オムニバス形式で書かれた作品。昭和、平成を一生懸命に生き抜き、支え合ったそれぞれの世代の家族と人生模様を描き出す。

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2019年05月19日

Posted by ブクログ

ウッチャンには会った事ないけれど、人柄を反映している本だと思いました。
小説としての体裁の話になってしまうとコメントし難い部分もあるけれど、ある家族の栄枯盛衰を美しく描いています。
人が産まれて、成長して、悩んで、恋して、結婚したりしなかったり、子供を産んだり産まなかったり・・・。自分の中でも色々なストーリーが有って、些細だけれども歓びや悲しみが積み重なって、死によって完成する自分だけの人生がある。そんな風な当たり前の事が胸に去来する本でした。技巧を凝らした本も素敵だけれども、素のまんま切り出したものも正直悪くないと思います。僕は好きです。

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2019年05月08日

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