感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2019年05月01日
「会計」をメインテーマに歴史のエピソードが満載
「自財産を認識するという分の資産管理」は文字よりも早くスタートした
今のバランスシート、損益計算はずっと遅れた
近世のベンチャービジネス「遠洋航海事業」は帰港時の財産評価がすべて
簿記と活版印刷がビジネスをネットワーク化した
現代では、ブロックチェー...続きを読むンとインターネットに比肩する
イギリスの産業革命は高賃金と燃料費の安さ
人件費の低さはイノベーションを阻害する 非正規雇用制度の失敗
「教育の重視」「人材の育成」が社会発展の基本
オスマン帝国はエリートによる知識の独占を保護 国家の衰退へ
江戸幕府も同じ
AIを抑制したい誘惑は必ず権力者に生じる
Posted by ブクログ 2019年03月02日
お金の計算に関する何やら小難しい学問、くらいの認識しかなかった簿記というものが古代〜現代に至るまで人類にとって如何に身近で重要なものだったのかを知れた。これは自分の中で一つの革命にすら感じた。最終章から終わりにの部分ではこれからの考え方に更なる確信が得られた。そして最後にこの本の参考文献の数に圧倒。...続きを読む。この本に出会えた事に心から感謝…
Posted by ブクログ 2022年11月20日
「それ注釈じゃなく本文に書いた方がよくない!?」とたびたびツッコミながら読んでいましたが、「おわりに」がとても良かったので掌を返しました。
「これは入り口のひとつなので、違う視点の本も読んでみてね!」的なことが結びとして書いてあるのとても良いです。
意見が合う。
語り手の主観が入る、という話、一...続きを読む般会話でもそうよね。
以下引用。
p.341「私たちの脳は(おそらく)複雑なものを複雑なまま理解できません。だから歴史上の出来事のうち目につくものを拾い上げて、単純な因果関係を当てはめて理解しようとしてしまいます。
膨大な史料のなかで、どれを採用するのか。数百年前の日記や手紙の言葉を、どのように解釈して紹介するのかーー。
歴史の本を書くという作業は、そういう取捨選択の連続です。歴史を物語るという行為には、必ず、語り手の意図が紛れ込みます。」
p.342「だからこそ読者のあなたには、色々な本を手にとっていただきたい。(中略)
そうすれば、私が何を書いていない(いない、に傍点)のかが判るでしょう。歴史を多面的に理解し、あなた独自の解釈を深めることができるはずです。
逆に、似たような思想の著者の本ばかり読むのは危険です。(中略)
本当の歴史はそんなに単純なものではありません。(中略)
同じ出来事でも、立場が違えばストーリーも変わります。
だからこそ、色々な切り口を知ることが大切なのです。」
会計の歴史を体系的に学べます。
会計・簿記がどのように必要とされてきたかを知ることができるので学習において
モチベーションになります。ただ、逆説的に考えると、会計は粉飾などの不正会計や
不適切会計などの温床ということになります。
簿記は数的に会社を見る方法、会計学は不正によって起きた規則の集...続きを読む合ということなのかも
しれません。
Posted by ブクログ 2019年08月23日
世界史の中で会計がどのような影響を与えたのかを語った本。
会計そのものの説明はあまりなく、中心は「おカネ」とそれを取り巻く政治状況の解説になってる印象。
長い人類の歴史の中で、会計(お金)にまつわる大きな重要な出来事を取り上げて書かれていて、お金の動きが歴史を動かしてる様が興味深く書かれている。
...続きを読む惜しむらくは説明は現在から見た評価の紹介に注力するあまりに歴史ではなく出来事の説明で終わってるところがあって、全体的に離散的に感じて流れがわかりにくいところ。
あとがきには「面白そう」と思ってもらうことを目的に、時にはやや勇み足的な独自解釈も厭わないで書いた、立場が替われば見方も変わるのでいろんな切り口の本を読んでほしいとあるのだが、この本の面白さはいろんな本と読み比べることでより深まると思う内容だった。
Posted by ブクログ 2019年04月30日
会計から世界史を読む。なかなか難しいが、経済学部にちょどよい読物。産業革命はなぜイギリスで起こったのか。とか、カトリック教会の作った「煉獄」は高利貸しが出てきたから、というのは面白い視点で非常にためになった。
こういう角度を変えた経済的読物はイイなぁと思う。これからもこんなのを読みたい。
Posted by ブクログ 2019年04月23日
世界史を経済の側面から見る書籍は最近何冊か読み、いずれも面白かったが、本書も良い。
特に会計、複式簿記の解説は素晴らしく、知識として持っていても身につかない複式簿記が生き生きとした物語となって体の中に入ってくる。何でこんなものが必要なのか、への答えは成り立ちから知れば腑に落ちる、というのは科学の勉強...続きを読むでは割と常套手段だが、普遍的な手法であるのだな。
Posted by ブクログ 2022年11月12日
ルカ・パチョーリは近代会計の父、「スムマ」の中で複式簿記を解説している
お金よりも先に文字があり、文字よりも先に簿記があった
秤量貨幣は現代的な意味での「お金」とは呼べず、通貨単位に近いもの
「現金」が増減するときは、必ず、他の「何か」が同時に増減している
複式簿記では、取引のふたつの側面を1...続きを読む行にまとめて書き、この1行を「仕訳」と呼ぶ
PL(損益計算書)の当期純利益と、BS(貸借対照表)の純資産の増価額とは必ず一致する
お金の本質は、貴金属と交換できることではない。みんながお金の価値を信じているからこそ、お金には価値がある
身長は、その人の栄養状態に敏感に反応する指標です
消費税には、貧乏な人ほど税負担の割合が重く、お金持ちほど軽くなるという特徴がある
(逆進性)
あらゆる税金の増税には景気を覚す効果がある
消費税のいちばんの強みは、「税収の確実性」
税金の目的は、国家の財源を得ること
バブル期以降は、法人税と所得税を減税して、代わりに所得税を上げることで税収を補ってきた
移動性の少ない、消費や労働所得に重税が課せられる
お金の本質は、譲渡可能な信用
技術革新は、人々が利益を得られる水準でしか進みません
次の100年で最も経済的に成功できるのは、AIでも人間でもなく、新しい技術を味方につけた人間
Posted by ブクログ 2022年10月30日
「なぜ文字より先に簿記が生まれたのか」とのキャッチコピーに引き寄せられて一気に読みました。狭義の簿記というより貸し借りの記録を残すことがいにしえの昔から何より重要なことであったと理解しました。そこから派生して文字や表現が生まれてきたとの主張です。会計から見た世界史という視点が興味深い一冊でした。
Posted by ブクログ 2021年04月05日
簿記会計の歴史の本という事で読んでみたんだけど、ちょっとトピックが散乱している。ただ、サラッと軽く読めるのは気分転換によかったな。複式簿記会計の体系が、つい150年前くらい前に確立したばかりなのは知らなかった。企業規模拡大に伴い、企業所有者と投資家が分離していったからと。なるほど。
参考文献が充実...続きを読むしているので、ここからいくつか読んでみたい。
Posted by ブクログ 2020年02月01日
2019/08/12 読み終わった。
ブロガーが書いた会計の歴史の本。軽くて読みやすい反面、ちょっと内容が浅かった。
タイトルにインパクトがある。文字より先に簿記が生まれた。言われてみればそうだなと。文字の一番初めの必要って物の数を表すことだから(そうだろうなというのは納得いく)そう考えると当然だっ...続きを読むた。