あらすじ
医療が高度に発達した現在、自分の生命の決定権を持つのは、自分自身? 医療者? 家族? それとも法律? 生命倫理学が積み重ねてきた、いのちの判断をめぐる「対話」に、あなたも参加してみませんか。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
著者は倫理学者(哲学者)。
7つの場面を例に、「どこからいのちで、どこまでがいのちなのか」「いのちは誰が決めるのか」を問う本。
尊厳死、QOL、こどもの決定権、判断能力(コンピテンス評価)、デザイナーベイビー、精子バンク、結合双生児、正当防衛、種差別、中絶、人権の始まり…等々、キーワードを記録しておく。
時々「ブラックジャック」や「GTO」などの漫画タイトルが出て来たりするので、ちょっと気が楽になる。
もちろん実際の例も取り上げられながら、必ず章の終わりに問いかけで終わる。
1つの意見や思想に執着していないので、どんな意見にも平等な印象。答えを出させることが目的なのではなく、考えさせることが目的なんだろう。
「あなたが裁判官だったら、どういった判決をくだしますか?」
私は自分の身体の中に、子どもを身ごもったことがないので未知数なのだけど。
中絶には2つの視点が常にあるのだなと思った。
また子どもだから(年齢が若いから)といった理由で、自分の人生を選べないのもなんだか不公平な気がした。(治療の方針について)
自己決定ができない人(子ども)は人間なのだろうか?守られるだけの存在なんだろうか?