【感想・ネタバレ】これはペンです(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

叔父は文字だ。文字通り。文章自動生成プログラムの開発で莫大な富を得たらしい叔父から、大学生の姪に次々届く不思議な手紙。それは肉筆だけでなく、文字を刻んだ磁石やタイプボール、DNA配列として現れた――。言葉とメッセージの根源に迫る表題作と、脳内の巨大仮想都市に人生を封じこめた父の肖像「良い夜を持っている」。科学と奇想、思想と情感が織りなす魅惑の物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『これはペンです』
文字に飲み込まれるように読んだが面白かった。言いたいことや内容はなんとなく理解することもできた。しかし誰かに説明しろと言われたら説明することはできないだろう。でも面白かったことは確かなのだ。きっと読んだ人ならこの感想が通じるはず。
小説内で感情を示す表現は少ないが、主人公にとって叔父は大事な人だということがひしひしと伝わってきた。主人公とのやり取りが、叔父にとっての愛情表現なのかもしれない。

『良い夜を待ってる』
これはペンですの続編ともとれる作品。こちらもこれはペンです同様に難しく、脳を使うのでお腹が空く作品だった。
理系の人が愛を言語化するとこんな感じになるのかなと思い、少し笑ってしまった。

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2020年09月02日

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ネタバレ

表題作は“叔父は文学だ。文字通り。”の書き出しで、抗う間もなく円城塔ワールドに放り込まれる。大学生の姪が、叔父と不思議な手紙のやり取りをしているのだが、途中、この叔父は本当に存在しているのかと疑いたくなった。同時収録の『良い夜を待っている』は、息子が語る父の人生。記憶の宮殿ならぬ記憶の巨大都市。読んでいると、記憶能力以上に、忘却能力の偉大さを思い知らされた。(再読本)

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2022年01月04日

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ネタバレ

父のエミュレーション叔父のエミュレーションときて姪の代で本能に辿りつけるのか楽しみだなあと思いました

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2019年03月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難解といえば難解だけど、文体がしっかりしているから読みやすい。

ネタバレになるので詳しく書かないけれど、表題作の「これはペンです」と、もうひとつの収録作品「良い夜を持っている」のつながりに、ある場面で気づいたとき、思わず「うわっ」と声が出そうになった(^^ゞ
勘のいい人なら、もっと早く気づくのかもしれないけどね。

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2014年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

■「これはペンです」
叔父は文字だ。文字通り。

■「良い夜を持っている」
目覚めると、今日もわたしだ。

それぞれの書き出しだが、短く端的で膨らみがある。
そこから始まるのはどちらも物語というよりは、徒然なレポートのようなもの。
叔父や父といった近親者が、妙に遠く、特殊な存在である。
自動文章生成の叔父、
超記憶のため二重写しの街に心漂わせる父。
飄々と孤高に生きることをしている。
さらにスポットは語り手自身の意識にも亘る。
最終的には書くこと考えることについての小説になっている。
やはりこの作者の書くものは素敵だ。

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2014年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

円城塔3つ目。
前の短編集に比べると私でも読めた。

文字でしか交流できない叔父と、あらゆる全てを記憶してしまう父。家族や親類という近しい人間を、このように特異に描くことで、物理的な距離を感じるとしても、精神的なつながりは強固にあるというように感じた。

文字の叔父さんはかなり捻くれてるなと思うだけだった。なんやら色んなもので文字を書いて手紙として送る。意図はよくわからない。

超記憶のお父さんは辛いだろうな。確かに、なんでも鮮明に覚えているということは、自分は一体今どこに存在しているのかが分からないんだろうな。間違いをも記憶し続けるなら、これは間違いだと記憶しておく二重の作業がいるな。キツイね。

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2025年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とてもとっつきにくいと感じてしまい、なかなか進みませんでした。手紙を読むのにこんなに苦労させられるなんて、主人公のように調べる意欲がかなり必要ですし、定期的に来るとなるとついていくのは難しいですね。

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2024年03月13日

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