あらすじ
舞台は1980年代。時の大統領ミッテランがブラッスリーに置き忘れた帽子は、持ち主が変わるたびに彼らの人生に幸運をもたらしてゆく。うだつの上がらない会計士、不倫を断ち切れない女、スランプ中の天才調香師、退屈なブルジョワ男。まだ携帯もインターネットもなく、フランスが最も輝いていた時代の、洒脱な大人のおとぎ話。
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Posted by ブクログ
1980年代のパリが舞台。ミッテラン大統領がブラッスリーに置き忘れた帽子を手にした人の人生が良い方向に変わっていく。帽子の持ち主が次々代わる経緯が面白く、テンポ良く進むストーリーにどんどん引き込まれていった。エピローグで明かされる裏話にはびっくり。訳者あとがきまで読むと、歴史的背景などが良くわかる。
「赤いモレスキンの女」と同じくらい面白くて、私にとっては再読間違いなしの作品。
Posted by ブクログ
ミッテラン大統領の帽子を持つと持ち主の運命を変えていく、、、という話。
途中までは普通に帽子が持ち主を変えて、その持ち主にいろいろ起こるという、少し短編みたいな内容なのかな?と思っていた。
ただ、ダニエルの行動力がすごすぎてびっくりした。帽子を追い求めるために広告をだしたり、顧客名簿をみたり、、盗んだり、その行動力あったら、帽子なくても出世するよ。
帽子は単なるきっかけにすぎず、みんな幸せになってよかった。特に、ファニー。
最後、ミッテラン大統領は帽子をなくした1時間後にはすでに帽子のありかを知っていて、ずっと追跡していたことには本当に驚いた。
面白かった!!
Posted by ブクログ
フランス大統領、フランソワ・ミッテランの帽子を手に入れた人たちに起こる人生の転機。
一つの帽子が人から人の手へと渡って物語を動かしていく。
わたしもミッテランの帽子を手に入れたいな。笑
普段、帽子はあまり被らないけど、読んでたらほしくなってしまいました。
エピローグ、ミッテラン視点が入ってることが、この物語をさらに私好みにしてくれました。
訳者あとがきもよく、この訳者さんの他の本も読みたいですし、アントワーヌ・ローランの他の作品も読みたいです。
帽子の愛好家がメモを帽子に挟む、というアイディアは帽子好きかつ、いい帽子ならではだな、と。