あらすじ
【電子限定おまけ3p付き!】自作の【黒歴史】の悪役令嬢に転生したイアナ。自分に反感をもつ民衆が間違えてコノハをさらったため救出に向かうが、道中で人喰い花にギノフォードと共に食べられてしまう…!今まで憎しみを向けてきたギノフォードと図らずも丸腰で向き合うことになったイアナだが…!?一方ソルは、連れ去られたコノハを探すため先に進むか、イアナを食べた人喰い花を追うかの選択を迫られて…。進み続けるイアナによってギノフォード、ソル、ヨミの本音が暴かれていく第17巻!!※電子限定おまけは2020年LaLa4月号電子版限定おまけ「夜着でうんぬん」3pの再録です。
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Posted by ブクログ
雑誌「LaLa」で連載中の冬夏アキハルによる「転生悪女の黒歴史」の第17巻。2025年にTVアニメが放送。佐藤コノハは、中学時代に書いた小説の悪役令嬢に転生し、破滅を回避するために死亡フラグをへし折ることに奮闘する。一時期のシリアス激重展開を脱して、明るめに進みそうな雰囲気だったのに、逆戻り。ギノフォードはイアナの解釈一致となって解決っぽい。一方で、ソルは何があってもイアナを裏切ることはないと思うけど、ヨミはちょっとヤバいな。ここへきて何をしているんだよ…そろそろイアナにも楽しい日常を過ごさせて。
Posted by ブクログ
以前のような在り方であっても、今の関係性ならば決して有り得ない感情を向けるギノフォードの姿は違和感しか無い
だからイアナは眼の前のギノフォードが何を考えているかを再考する。それはギノフォードという存在がどのような願いの下に生み出されたかを再確認する工程となるね
ギノフォードとは佐藤コノハの理想を詰め込んだコノハを愛する存在。だから偽物のコノハを前に心を惑わせないのは納得できるとして、コノハが行方不明の状態でイアナにまで優しい感情を向ける理由が見えてこない
それだけに今のギノフォードがイアナを少し信頼する理由の一端が描かれたのは良かったな
ギノフォードはコノハを愛し、コノハに害あるイアナを憎む。けれど、その関係の中に居ないヤトリがイアナを信頼していると知れたなら、連鎖的にイアナを信じる余地が生まれる
そうすればギノフォードが今のイアナに告げられなかった想いも明かせる
結局、ギノフォードは変わったように見えて、コノハを一番大事に想うという佐藤コノハが最も大切にした部分が変わらなかったのは良かったね。それは少し寂しい事だけど…
てか、ギノフォードの心に憎しみの魔法が掛けられてたのか…。『血の降誕祭』以降のギノフォードって人が変わったかのように思えていたけど、本当に人が変わる状態にあったという事か。これ、ウーニウェルスムの思惑が益々気になるね
78話近辺で描かれたようにウーニウェルスムは絶対的な存在。逆らう事すら許されない。これにシュヴァルツが従うは当然として、幾人かはそれに反発や疑問を覚え始めているようで
アクアが疑念を抱くようにウーニウェルスムの考え方は謎。けれど、もしアクアが見出した”嫉妬”の感情が正解であるならば、ウーニウェルスムの正体は結構意外なものとなるのかもしれないね…
ギノフォードは横槍によって失っていた本来の在り方を取り戻した。次はソルの番となりますか
ソルって本来の黒歴史ではコノハを一番に想う存在であり、イアナに懸想するなんて間違った情景。彼の本来は別にある
それだけに前巻、多数の面前でイアナとの関係を公言したのが驚きだったのだけど、今巻の行動もその路線に則したものと言えそうだ
ギノフォードと違い彼は本来の在り方を崩した。己の感情を優先した
それは信じられる者が少ないイアナにとって、とても有難い選択
けど、ソルがこうして黒歴史から外れてしまった事はイアナにとって結構なネックとなりそうな虞もあるのだけど……
こうなってくると次に気になるのはヨミの選択か。彼は本来の黒歴史ではイアナの死によって早々に退場せざるを得なかった人物。こうして生きているだけでも本来の在り方から外れている
でも、イアナにとってこの外れた状態のヨミが長い間、傍に居たのだから今の在り方が本来の在り方であるように感じられてしまうし、読者的にもあのヨミが慣れ親しんだヨミだった
それだけにラストの展開は本当に驚かされましたよ……
ヤマト隊長が何を言ったとしても、ヨミならイアナの為に巡らした策略か何かでこのような展開になっただけで本当の意味で裏切るなんて有り得ないと思っていたから…
彼が何を考えてこのような選択をしたかは不明なまま。ただし、ここに黒歴史やウーニウェルスムが関わっているのは確実
この絶対的存在に対してイアナは何処まで抗えるのだろうか……?