あらすじ
女には女の戦い方がある!
結婚が政略であり、嫁入りが人質と同じだった戦国時代。各々の方法で城を守ろうとした4人の女城主がいた。
美濃国・岩村城を守る信長の叔母珠子。能登国・七尾城で息子・畠山義孝とともに上杉と戦う佐代。筑後国・柳川城で夫・立花宗茂の留守を預かるぎん千代(ぎん:門構えに言)。そして、今川と武田という強敵に囲まれた遠江の井伊谷城の城主であり、2017年NHK大河ドラマのヒロインとなった井伊直虎。時代に翻弄された女たちの運命を描く歴史中編集。
解説・島内景二
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
安部氏がこれまで取り上げてきた歴史上の出来事を、それに関わってきた女性の立場に視点を変えて綴った中編集。手柄とか名誉に明け暮れる男と対照的に、人の幸せに重きを置く女性の視点で史実を語る試みが興味深い。
最後の「希望の城」では黒田如水を称賛する雰囲気があるのですが、私には「策士策に溺れる」をまさに体現しているとしか思えない。この感覚の違いが残念ながら作品全体の印象を悪くしてしまった。