感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「ベアトリーチェの踊り場」
呪いの宝石の話。
バチカン奇跡調査官だから、奇跡の認定はないにしても呪いはあってもいいかな、とも思ったりした。ただ、平賀神父が最後にいった「分かりあってるつもりですが、貴方の目が見ている世界と、私が見ている世界は、違っているのですね。そしてその互いの世界を、どうやってと分かり合うことができないんですね。」という台詞は、分かり合ってるつもりでもすれ違ってしまい分かり合えないのだから、そう思ってもいないもの同士の政治とかの世界では、もっとわかり合うのが難しいのではないかと問うていると思った。
「素敵な上司のお祝いに」
ジュリア司祭が上司の誕生日をイヤイヤ祝福するお話。
なんか、逆らえないからといって女装させられたりと大変な様子が出てくる話。
最後のメインディッシュが、上司が連れてきた女性陣じゃなくてホントに良かった(笑)
「マスカレード」
マスカレードとは、仮面舞踏会っていう意味らしい。それならば、表題通りの内容だった。ビルの恋人とビルの母親が互いにいい恋人と母親を演じ会うというものだった。
「シン博士とカルマの物語」
シン博士は厳格なジャイナ教であり一切の殺生を行うことが禁じられている。そんな博士がふとしたところから、一匹のどぶネズミを傷つけてしまい、その治療を行うことに。その治療のために泣きついたのが平賀神父というのが良かった。次巻以降は、もう少し協力的になってくれるかも、と思わせてくれる内容だった。
Posted by ブクログ
このシリーズの短編集は、普段スポットが当たらないキャラクターの色んな面が見られて楽しいですね。以下、一作ずつ一言感想です。
<ベアトリーチェの踊り場>
平賀&ロベルトの得意分野を生かして解決に持っていく構成といい、普段よりは短めの蘊蓄語りといい、一連の現象を全て紫外線のせいにするのはかなり苦しいだろうと思いつつのプチとんでもトリックといい、いつもの長編のぎゅっと凝縮版という印象。色の知覚は奥深くて面白いですね。
<素敵な上司のお祝いに>
金融と情報技術とグルメ蘊蓄のちゃんぽん……。「これは悪趣味ですね」のやりとりがお気に入り(笑)
<マスカレード>
以前のウォーカー博士の話もそうですが、このシリーズの女性キャラの短編、アグレッシブで格好良くて、すごく好きです(笑)堅物のビルとのコンビがいい味出してます。
<シン博士とカルマの物語>
このシリーズ最強の癒し枠(笑) 今回はいつにも増して可愛かった……博士のロベルトに対する印象がここまで良かったのには驚きました。そして平賀は、嫌がられているのではなく怖がられていたのか……(笑)