【感想・ネタバレ】「超」入門 空気の研究―――日本人の思考と行動を支配する27の見えない圧力のレビュー

あらすじ

佐藤優氏推薦!なぜ日本の組織は息苦しいのか?忖度、パワハラ、同調圧力、無責任主義……あらゆる集団に巣食う「日本病」の正体を暴いた名著をダイジェストで読む。会社、学校、家族、ネット、地域コミュニティ――今も昔も変わらず、日本人を縛る「何かの力」とは?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

■ 空気に支配される日本人
空気を読む、その空気こそが日本人の思考停止と非合理な決断を進め、人々を支配してきた。現代でも、その影響は大きい。

■ 空気の支払いからどう逃れるか?
① 相対化
② 場の開放
③ 思考の自由
④ 根本主義

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↪︎① 隠れた前提を見抜く
「AだからBである。」
このAは本当に事実であろうか?またBが唯一の選択肢であるか?絶対化された前提を疑う事で、支配する空気から脱する突破口となる。

↪︎②外の光を入れるか、自ら外に出るか
空気が支配する状況では、空間(学校の教室、会社の部署etc...) が閉じられている事が多い。
外部の光(情報や異なる前提や価値観)を取り入れる、もしくは自らが外部へ出ていく様にする。

↪︎③ 過去の延長線上で考えない
前提、通常性から離れた思考や行動をとってみる。
もしくは、第3者の視点で考える。

↪︎④最も譲れない事は何か?
原点(最も譲れない物) に回帰する事で、それと実際に抱えている前提とのズレを把握することができる。

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2022年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元ネタの"空気の研究"の本を読んでいないので確かではないですが、本書を読んだ感想としては科学というより哲学的な印象を持ちました。

空気=前提と考えることはとてもわかりやすい説明であり、空気を利用した詐欺的な行為を巧みに使う前提を隠して論じる手法は気づかないうちに使っていたり、使われていたりする事だと感じました。

SDGsやEVなどのゲームチェンジはこの空気を利用したものの一つとも考えられるとも思いましたし、ウクライナ-ロシア間の戦争も同様な空気で巧みに前提を隠されている可能性があるのではと私は思わされました。

日本の話として書かれていますが、心理学的な観点から見ると他国の人も同じようなバイアスにハマり、日本とは多少違うのだろうけど、同調圧力や空気による大衆扇動を行なっているように私は感じる。

前提を疑うことの重要性を学ばせて頂けた良書でした。

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2023年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「空気の研究」を読み解く本である。平易な文章と図解などでわかりやすい。
 結局のところ「空気」とは何か。本書では27の圧力となっている。つきつめるとそれは「怖れ」。何らかの選択の結果が失敗の場合の最善策。
 失敗も怖れて向き合っていない。そのため正しい情報が得られていない。故に後からみると非常にまずい策をとっている。
 正しい選択をするためにはカロリーがいる。手間がかかる。コストがかかる。そしてそれと向き合う胆力もいる。逆に言えばそれをやらない。それが空気。そしてそれはよくない選択にならない。

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2023年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私たちは「空気」という妖怪にとりつかれながら、日々判断する。「空気」とは、組織の中の前提。空気の読めないものは、同調圧力によって弾圧されてしまう。


人間の判断には2種類がある。
①論理的判断
しっかりと話し合って、判断していく。
②空気的判断
組織に横たわる「前提」が暗黙の了解となり、判断していくこと。

論理的判断と空気的判断は、切り離されるものではない。
あれもだめ、これもだめ、消去法による論理的判断を重ねていくと、いつのまにか組織の前提が固まり出す。

論理的判断から生まれる空気的判断は一見いいように見えるが、自分に有利な前提以外に全てダメ出しするような議論であると、現実の一部が都合よく隠蔽されてしまう。結果的に最新のから用意された結論しかない空気ができる。


よく「組織に染まる」という表現が出る。
組織の中に支配的な情況や物の見方があると、それに感染して、その組織にいる個人の倫理観が変わってしまう。価値観が上書きされる。


「あの時はああするしかなかった」は、空気によって生み出された物の見方に支配されている。その時点で、個人の見方もその集団倫理に染まってしまう。

空気が固定化されると、問題解決力は消失する。現実を無視して前提どおりにふるまう虚構は、問題を膨張させてしまう。空気の打破は、知性の回復。豊かな未来へのスタートライン。

空気を打破する4つの方法
①空気の相対化
②閉鎖された劇場の打破
③空気を断ち切る思考の自由
④流れに対抗する根本主義
今の状況を主観の外に置くこと。内部事情を白日のもとに公開すること。外部の考えを取り入れること。そもそもの理念を考えること。

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2020年01月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

空気を読む、水をさす
普段普通に使っているこの2つの言葉の意味を、多角的に掘り下げてくれている
日本ではこういった考え方を重んじるが、事なかれ主義の象徴でもあり、且つ、新しい時代への成長鈍化の主因になっているのも気付かされた
新しい事象を徹底的に分析し、その優位性と可能性を読む力が大切だと強く感じた

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2019年03月18日

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