【感想・ネタバレ】稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルであるのレビュー

あらすじ

2018年5月26日(土)。場所は横浜アリーナ。
B.LEAGUE2年目の最終試合である
年間優勝クラブ決定戦(B.LEAGUE FINAL)が行われた。
対戦するのは東京の雄・アルバルク東京 VS 最多入場者数・千葉ジェッツ。

1万2316人の超満員。
決してチケットの値段は安くないのにもかかわらず、一般発売初日に完売。
チケットの平均客単価は7200円。
普段の試合のプロ野球やサッカー(J1)は2200~2500円、
2017-18シーズンのB1レギュラーシーズンが2000円と
考えるとかなりの強気のプライシングである。
NBAでさえ、チケット客単価は6000円である。

売上は8500万円超。
ついに、来年のFINALは1試合で1億円のチケット収入を
狙えるところまでにきた。
今はまだ難しいが、各クラブのホーム試合すべて(30試合)が、
この横浜アリーナのようになれば、チケット収入だけで各クラブが
30億円稼ぐことになる。
お客様からすれば、
当然、もっと求めやすい値段にしてほしいと言われることだろう。
でも、私には絶対譲れない信念がある。

それは、稼いでこそすべて。

今までのスポーツ団体では、
お金や収益化の話はどこかタブーの雰囲気があった。
学校スポーツの影響力が強く、お金の臭いがしないことが
なぜか美徳とされてきた。

本書の内容は、立ち上げのストーリーを
できるだけ生々しく記しながら「人材採用論」からはじまり
「リーダーシップ論」「事業戦略論」「マーケティング戦略論」「営業論」
などの本質的ポイントをまとめたつもりである。
まだまだ未完成な部分も多く、
かつ理系人間ゆえ文章が決して上手ではないが、なるべく包み隠さず
不器用なりに一生懸命表現したつもりなので、
ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。

※「はじめに」より


■目次

第1章 「人材」でなく「人財」が成否を握る 【人材採用 論】

第2章 DNAとなった川淵流リーダーシップ論 【リーダー 論】

第3章 野球・サッカーを超える 【事業戦略 論】

第4章 ターゲットは「若者」と「女性」 【マーケティング戦略 論】

第5章 B.LEAGUE流! お金の稼ぎ方の本質 【営業 論】

第6章 すべてをかけた歴史的開幕戦の裏側 【コンテンツ 論】

第7章 B.LEAGUEの現在地、そして課題 【ビジョン 論】

■著者 葦原一正

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Posted by ブクログ

ネタバレ

R:なんでこの本に興味を持った?
 バスケ事態にはあまり興味がなかったが、スポーツビジネスで事例として特にデジタルマーケティングの手法に興味があったから。

A:読んでどうだった?
 事業戦略やマーケティング論は読んでいて面白かったし、「潜在的な顧客」をどうやって「顕在的な顧客」とするかは今の自分の仕事のヒントになりそうと思った。
 バスケが若年層の方が人気があるのはなんとなくわかるが、女性人気がかなり高いのはかなり意外だった。
 Bリーグの例のように、全体で「稼ぐ」ということを考えたら1つの部署(本書の例でいえばクラブ)だけで何かしても、「稼ぐためにすべきこと」はできないなと感じる。

P:心に留まったフレーズ
●人材採用論
 ・「人材」と「人財」の違い
  ※人材 → 人の持つ可能性を加工して成長させるイメージ
  ※人財 → あるがままの素材を活かすイメージ
 ・「べき」論を語れる人
  ※やりたいこと → あくまでも趣味、
  ※できること → ただの特技
  ※すべきこと → 自分たちのミッション
●走りながら考える vs 考えながら走る
 ※スピード感が必要な仕事はまず「走る」ことありき。
  確かに考えることありきだったら、いざという時に考えて止まってしまいそう。
●事業戦略論
 ・「ファン数」と「来場者数」は違う。一般的にはファンの10%が来場する。
  →来場するコアなファンを分析し、ただのファンもしくはファンでもない大多数にアプローチするのではなく、
   分けて考えるコトが重要ではないか?
 ・データを使う人材は「分析のプロ」と「現場の人間」のハイブリッド。
  特に分析のプロは現場の生の声を知らない観点の分析・提案になりがち。
 ・データから答えを探さない。まず信念を持ってデータを見ることが大事。
 ・分析の手法「重回帰分析」
●マーケティング論
 ・bリーグのライト層の初観戦動機は「誘われたから」。つまりライト層を取り込むためにライト層をターゲットに戦略を立てるのではなく、
  ライト層を誘うコア層が「誰を誘いたくなるか」「どうしたら他の人を誘おうと思うのか」の方が大事。
  だって結局観戦に来た1番の理由が「誘われたから」だから。
  ※この視点はめっちゃ重要と思う。
 ・その事業にとって1番大事なことは何??

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2020年06月21日

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