【感想・ネタバレ】犬身(上)のレビュー

あらすじ

「犬になりたい」と夢想する房江は、思いをよせる女性の飼い犬となるため、謎のバーテンダーと魂の契約を交わす。しかし飼い主の家庭は決定的に壊れていた。オスの仔犬となったフサは、実母と実兄のDVから彼女を守ることができるのか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

松浦理英子は、僕の学生時代に『親指Pの修業時代』が大ベストセラーになったが、それ以来ご縁のなかった作家。と言っても、もともと寡作な人らしく親指P以降、長編小説はこの『犬身』(2007年)含めて 3作くらいしか出ていない。

妙にフェティッシュな犬への憧憬が描かれる序盤から、バーテンダー朱尾が本性を表わしておどろおどろしい雰囲気を醸し出す中盤、そしていびつな家族とその崩壊を描く終盤と、まったく先の見えないジェットコースターのようなストーリー。作者の発想の奇抜さもあいまって、次の展開がまったく判らないので、最悪の事態を想像して血圧が上がることしきりだったが、まあそれなりの終末に収束していただいて、本当にほっとした。

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2013年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私は生まれてくる「種」を間違えたのだという考えを持つ女性が主人公。
作品紹介の「あの人の犬になりたい-」という文だけ読むとご主人様は男性かと思いきや女性。
人間のように損得勘定ナシで無償の愛をそそぎ合う関係に憧れているとの事。
「犬」として梓を愛し、愛されたいと切望し、正体不明のバーのマスター朱尾と魂の取引をして本当に犬になってしまう。
しかし、梓の飼い犬となり、梓と共に暮らしていくうちに異常な家族関係を知ってしまう…。
別に露骨な表現・言葉ででネチネチ書かれているという訳でもないのに兄との行為の場面や母親からの言葉など読むのが本当に辛かった。
下巻で救いがあってほしい。

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2012年07月14日

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