あらすじ
41年目の誘拐再捜査! 連続ドラマ化!
東名高速道路の裾野バス停付近で、高齢男性の遺体が発見された。事件を捜査する静岡県警裾野警察署の日下悟警部補は、被害者・須藤勲の長男・尾畑守が、昭和49年に誘拐死体遺棄事件に巻き込まれていたことを知る。誘拐事件は、時効直前の昭和63年に再捜査が行われていた。日下は、再捜査の陣頭指揮を取った当時の管理官・重藤成一郎元警視に捜査への協力を願い出る。 平成と昭和、時代を越えた刑事たちの熱い思いは「真犯人」に届くのか。二度敗北を喫した静岡県警の意地と矜持を賭けた三度目の捜査が始まる!
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Posted by ブクログ
日下警部補シリーズってことだけど、主人公は昭和63年組だよねー。
読んでる間は完全に辰さんシンパだったな。
重藤、真島、の間あたりにいた気分で、「これ、辰さんはどう思うんすか、え、辰さんさすがっす、辰さん…辰さぁん!!」みたいな。
真相に関しては、小枝子は結局、ちゃんと大人になれなかったんだなと感じた。
感情に振り回さた結果は重大で、その上自分のしたことに責任を取れず、父親の言いなりになって糊塗する。それで子供を多摩川に捨てさせるかね。ちょっと考えられないけどな。
彼女なりの苦しみはあったろうけど、その上追い詰められたら元旦那を死なせるって。被害者ヅラしてるけど、包丁持ってったのは、その選択をしたのは小枝子自身なんだよな。後半そんな母親のために奔走してる娘を思うと、なんとも健気というか…母親としてはもう少し強くあれよと思う。
虐待は連鎖するというが、折檻しがちだった小枝子の母ちゃんが悪いのか?母を狂わせた親父が悪いのか?
元を辿ると根が深く、悲しい気持ちになる。
静岡県東部の地名がたくさん出てくるので、ご当地小説感あった。
観光地の熱海でもなく、三島、沼津、長泉、富士、裾野、清水町。地味だねー。Googleマップで辿ると面白いかも。
Posted by ブクログ
誘拐殺人事件の新聞記事に導入され、場面は現代へ移る。2人の刑事に事件の一報が入り、急行した現場では1人の高齢男性の刺殺体が。取調を進める中でかつての事件の遺族であった事がわかり、風化しつつあった事件との関連が紐解かれていき、錯綜する思惑の中時効を迎えた事件の最後の一手を打つ事となった。
娘が結果的に事件の真相を掴んだ事で、遅かれ早かれ真実は明かされていたと思うとやや肩透かしを食らった気はする。また、どんでん返しを期待していると少し物足りないかもしれない。
無謀に思われた捜査の中でもう一歩の所まで辿り着いた刑事達への手向けとなった第6章には心震えた。