【感想・ネタバレ】蜜蜂のレビュー

あらすじ

2098年の世界では、環境破壊が進んで蜜蜂が絶滅。受粉ができずに農作物の生産が激減し、人類は滅亡寸前だった。管理社会化した中国で人工授粉をして細々と暮らすタオは、ある日、幼い息子とピクニックに行くが、息子が突然気絶してしまう──。その謎の病には、実は過去に地球で起きた出来事が深く関わっていた──。

1852年のイギリス、2007年のアメリカ、2098年の中国を舞台に、
蜜蜂に関わる三つの家族の物語が繰り広げられる。
それらはどうつながっていて、どんな運命を導いていくのか?

――これはただの世紀末ディストピア小説ではない。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやー、驚いた。なんだこれはー、と驚いた。

ウィリアム(1853年/イギリス)、ジョージ(2007年/アメリカ)、タオ(2098年/中国)の3つのパートから成る。
ディストピア小説としての重さ、物語としての大きさ、蜜蜂の意味、3つのパートが重なっていくところ、などもさることながら、3つそれぞれの家族物語に揺さぶられ、心の奥まで打ちのめされる。

”ウィリアム”では、父子(特に娘との)関係と研究者の悲哀。
”ジョージ”は父と息子。そして養蜂家の、なすすべもない自然への無情、非情。
”タオ”では、母と幼子。夫。蜜蜂がいなくなっている世界。
希望は見いだせるのか。

いやー、まいったまいった。

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2018年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ミツバチが地球上から姿を消した場合、人類はわずか4年間しか生存できなくなる。蜂蜜はなくなり、受粉はなく、植物も動物も人類もいなくなる――」モーリス・メーテルリンクは1901年に出版した「蜜蜂の生活」の中でそう語ったらしい。

1852年、イギリス。ウイリアムは敬愛する教授との軋轢に耐え、娘の助言を得ながら蜜蜂の巣箱を完成させる。

2007年、アメリカ。ジョージは大学へ進学した息子があとを継いでくれるのかどうか不安に思いながら、養蜂家の仕事をまっとうする。

2098年、中国。タオの仕事は人工授粉。蜜蜂の絶滅した世界は食糧難に陥り、手間のかかる人工授粉をしなくては果実も実りづらくなっている。そんな中、久々の休日でピクニックに出かけたタオとクワン、そして一人息子のウェイウェンだが、突然ウェイウェンが倒れてしまい…。

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2018年10月01日

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