あらすじ
あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが……。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
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Posted by ブクログ
もう、たまらない。最高です。今年一番の出会いかも。
文章の温度、速度、内容、その全てが今自分の求めていた小説そのもので、というよりそれを遥かに越えて胸をぐわしっと鷲掴みにされてて、息が上がってる。再読必至。
「ねえ、あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ?雨降っただけで死にたくなるって、生き物としてさ、たぶんすごく間違ってるよね?」
Posted by ブクログ
ブレーカーが落ちてボロボロ涙が出てくることとか、ウォシュレットの話でダメになっちゃうこととか、時計を見て時間に絶望することとか
わたしってなんだったのかな
わたしもこの先ずっと頭がおかしいのかな
こわい
自分をもっとわかってほしいとか、わたしと同じ熱量を持ってほしいとか、そういうのを求めてしまう
どんなにがんばって普通になりたくても、普通の人じゃない瞬間に心が崩れそうになる
どうしたらいいんだろう
Posted by ブクログ
メンヘラの時(2018?! )に読みたいと思ってメモしたけど、結局7年くらい読んでなくて、当時のメモを発掘して購入。
もうメンヘラじゃないから主人公にあまり共感はできなかった。
なんで、生きてるだけで、愛ってタイトルなんだろうと思った。
最後に津奈木がなんで寧子と一緒にいるのか、って答えを聞いたときのセリフが印象に残った。
そうだよね、あたしは、あたしとは別れられないんだよね一生…。
あまり共感はできなかったけどまた読み返したいと思った。
本谷さんの別作品も読みたいと思った。
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でも俺はいろんなものを自分に近づけないようにしただけだったのに、寧子はゲロ吐いて頭から血流したまま意味もなく走ってて、すごいと思ったよ。土手をずっと後ろからついて走ってた時に、パルコ死ね、パルコ死ねって叫んでる寧子の青色のスカートの裾が揺れてきれいだったんだ、すごく。こういう意味がわかんなくてきれいなものがまたみたいと思ったから
Posted by ブクログ
個人的には結構好きだった。
私は躁鬱じゃないけどヒステリックなので共感部分が多かった。
だいぶ今は落ち着いたけど昔の自分を見てるみたいだった。
私が必死な分同じ温度感で返してほしいのもわかる。楽しようとしないで。
ただ津奈木と寧子はいいバランスだったのかもしれないなと思う。味が濃い部分、薄い部分いい感じに調和できればよかったのかな。私は津奈木よりもう少し濃いけど自分より薄い人がいいんだろうな〜
あたしはあたしと別れられない。本当にこんな自分1番嫌なのに止められない。酷いこと言いながら泣いてしまったり…不器用すぎてハグ。
お互いを分かち合うことを富嶽三十六景の北斎と富士山に例えるの文学って感じで本当に好き。
Posted by ブクログ
読みやすかった。
一日で読んだ。
自分とは全く違う性格かつ
周りにもいないタイプの人。
躁鬱に悩むと辛いだろうなと思う。
それを見守るつなきがすごい。
そしてつなぎがお金も全部出して養ってくれるモテもすごい。