【感想・ネタバレ】辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦のレビュー

あらすじ

常識が覆され、新たな知が拓かれるガチンコ読書会! 「面白い本を読んだら誰かと語り合いたい」から始まった、辺境ノンフィクション作家と歴史家の読書合戦。意図的に歴史と文字を捨てた人々『ゾミア』、武士とヤクザが渾然として一体だった時代の『ギケイキ』、キリスト教伝道師をも棄教させた少数民族『ピダハン』……。古今東西の本を深く読み込み、縦横無尽に語り、通説に切り込む。読書の楽しさ、知的興奮、ここに極まれり!

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Posted by ブクログ

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ここで紹介された本、どれもまず自分からは手に取ろうとはしないだろうが、みな読んでみたくてたまらなくなった。特に『世界のなかの戦国日本』は文庫なのできっと買う。

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2018年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノンフィクション作家(高野氏)と日本中世史を専門にする歴史家(清水氏)が、課題図書をテーマに好き放題に対談、そのやり取りを本にするという、不思議な趣向の本。課題図書になっているのは、どれも普通に本屋の本棚を眺めていたら辿り着けないようなものばかり。どう考えたって、一冊で5,000円を超える翻訳ものとか、全8巻(しかも一冊あたり3,000円ぐらいする)の大旅行記なんぞ手に取ろうということにはならんだろう。

課題図書は流石に畑違いの科学や医療、国際政治とかにはいかないものの、文明論や歴史、民俗史、言語と人文系の主だったトピックが網羅されていて、文系のどこかにいた人なら楽しめる場所がいくつかあるハズ。
文明のメリットとデメリット、国家という枠に囚われないことによる自由、子どもを子どもとして扱わない民族の一人のヒトの捉え方、将門と頼朝の違い、世界の首都が港に面した街には成立しにくい理由…。もろもろ挙げるとキリがないぐらい、自由闊達に様々な議論がなされていて、読書一つでここまで世界は広がるものなんだなぁと感心させられる。

対談自体も面白いが、それぞれの発言の中にある専門用語や歴史的出来事、歴史上の人物について簡単な注釈が同ページ内についているのも良い。注釈が巻末にまとめてついてると、見にくいし何度か本文と注釈を往復してるうちに嫌になることもあるので、この体裁は読む側としては楽。注釈で触れられている文学者や研究者の代表作がいくつかついでに書かれているのもマル。読書はその本だけで終わるのではなく、関連するほかの本に渡り歩いていくのが面白いので、次に読みたい本のヒントが散りばめられている。

この本を起点に、課題図書になっている本に手を出してみるのも良し。
注釈にある作家の本に行ってみるのも良し。
それこそ、この本の著者の2人の本に渡ってみるのも良し。

後書きにも書かれているが、「ここではないどこか」を追い求める著者二人の対談によって、時間(歴史)と空間(旅もしくは辺境)を見つめ、「今、自分がどこにいるのか」を理解することができる。自分の立ち位置を見定め、次に何を知りたいか、何を知らないのかを探っていくスタート地点になる良書だと思われる。

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2019年06月27日

Posted by ブクログ

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日本中世の歴史家と辺境を旅するライター。
セレクトはいかにも〜。政府とか国家とかじゃない歴史、民衆とか民族とか伝承とかの文化人類学寄りなヤツら。
だけど、対話は期待したより、ずっとずっと面白い!飽く迄も課題本自体は話のキッカケ。両人の守備範囲が惜しげも無く披露されてる。しかしまあ、世の中には知らないことって一杯あるなあ。

ナウマンゾウはナウマン博士が発見したから…って、知ってます?お雇いドイツ人だったそう。あと、伊達家の「三濁点」とか。

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2018年12月11日

Posted by ブクログ

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前著ほどの驚きはなかった
日本史の話が多かったからか
ゾミアは面白そう
それとあとがきが素晴らしい

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2018年06月11日

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