あらすじ
1940年にドイツ占領下のポーランドに生まれたマイケルは、
ゲットーや収容所暮らしを余儀なくされたのち、
わずか4歳でアウシュヴィッツに送られた。
なぜ、子どもが次々に殺されていった収容所で、
彼は6か月も生き延びられたのか?
悪や絶望がうずまく世界の中で、ひたむきに前を向いて
生きたマイケル一族の姿が胸を打つとともに、
家族の絆や、希望を失わずに生きることの大切さを
あらためて教えてくれる良質なノンフィクション。
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Posted by ブクログ
ホロコーストに関する本は何冊も読んできているけど、4歳の子どもがアウシュヴィッツで生き残ったという話は聞いたことがないし、信じられない話だと最初は思った
でもこれは、著者自身の記憶と親族らによる証言を元に書かれたノンフィクションであり、綿密なインタビューと歴史資料によって裏付けられた話だそうだ
当時4歳だったマイケル少年が母親や祖母と共にアウシュヴィッツで生き延びられたことは、本当に奇跡的な出来事だったに違いない
彼らはいくつもの幸運と機転によって死を逃れることができた。チフスに罹って入院したことさえも幸運に繋がったのだから
かれらはホロコーストを生き延び、生き残った親族たちと再会し、その後アメリカに渡って暮らした
残念ながら父親と兄はガス室に送られたが、叔母も日本経由でアメリカに渡ることができた
それは杉原千畝によって発行されたビザのお陰だったという
ゲットーやユダヤ人狩りの場面は読んでいて辛くなる出来事が多かったけれど、なかにはこうして生き延びた人々もいたことはわずかな救いだ
中学生から