あらすじ
「いい加減で質の悪いヘッドハンターも跋扈(ばっこ)しておりましてね」父がヘッドハンターの紹介で会社に招き入れた大槻(おおつき)の手によって、会社を追われた鹿子小穂(かのこ・さほ)は、再就職先でヘッドハンターとして働き始めた。各業界の経営者との交流を深め、ヘッドハンターとしての実績を積んでいく小穂の下に、父の会社が経営危機に陥っているとの報せが届く。父との確執を乗り越え、ヘッドハンターとして小穂が打った、父の会社を救う起死回生の一手とは? ビジネスという戦場で最後に立っているのは――。予測不能、そして感涙の人間ドラマ。ヘッドハンターは会社を救えるのか!? 仕事と人生に真正面から取り組むすべての人に勇気を与える、一気読み必至のエンターテインメント。
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Posted by ブクログ
1・2と続けて読んだが、なかなかに丁寧な作り方だった。カイシャ小説としても楽しめた。残念な二世のニュースが垂れ流されている時期だったので、特に。
Posted by ブクログ
アウトドア用品メーカーの創業者の娘・鹿子小穂が、経営方針の違い等から会社を終われ、ヘッドハンターとして再出発する話の第2弾。ヘッドハンターになって半年が経過。前作は新米コンサルなのにうまく行き過ぎな仕事ぶりだったけど、今回は試練の案件を通してさらに成長していく。
第1話は、リサーチャーからコンサルタントに昇格し、小穂をライバル視する瑞季と一緒に手掛けた紳士かばんの話。小穂なりに悩み、戦法を考え、手を打つが、努力虚しく候補者は説得できず、瑞季に助けられる結末。創業家の後継者問題やヘッドハンティングの難しさはリアルで、全てがうまくいくようなハッピーな展開ばかりじゃないのが良かった。
第2話は、40代肥満・仕事より趣味優先のアイドルオタクでダメダメな同僚、左右田との共同案件。小穂の当初の疑問のとおり、左右田が結局なぜこの会社にいるのかわからなかった。クライアントのニーズよりも自分の成果を求めて押し付け仕事をする最低なコンサル。しかも候補者にも騙されかけるという、小穂にとっては勉強の一案件だったが、この左右田が最悪すぎて後味悪い・・・
第3話は父の会社が経営危機に陥り、かつて小穂を追い出した大槻常務の背信行為の疑いも浮上。結局、小穂が新社長を見つけ出し、社外取締役に就任する、タイトル通りの「帰還」。父も大槻も会社を去るが、大槻の最後にスカッと感は無い。
最近、大どんでん返し、ハラハラドキドキ系のドラマ・小説に慣れすぎたなと感じる。こういうリアルで、ビジネスの場で必要な冷静さできちっと仕事をこなす話も悪くない。
Posted by ブクログ
2018.8.16.引き抜き屋1より先に読んでしまったが、案外抵抗なく読むことができた。小穂ほかヘッドハンターオフィスの何人かが夜のクラブでホステスをやっている…情報収集のために…ということがなんだか不思議に思えまた。では、男性のヘッドハンターはどこで情報収集しているの?と…。その辺の経緯は1を読まなくてはいけないのかもしれない。中くらいの硬さのお仕事小説ということで面白かったことは確か。