【感想・ネタバレ】われらはレギオン1 AI探査機集合体のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて目にした時から読みたかった作品。
1巻の時点で、
「機械での人格のエミュレート」、「蘇り」、「自己の複製(コピー)」、「外宇宙探査」、「宇宙空間での戦闘」、「(人類以下のレベルの)知的地球外生命体」、「(人類以上のレベルの)(おそらく敵性の)知的地球外生命体」、とアイディアを出し尽くしたんじゃないかというくらいの盛りだくさんの内容で、最初から最後までダレることなく面白い。

主人公のボブには共感する部分が多く、どんな状態でも前向きで楽しんでいる様子や常に頭を使っている点は自分も同じだろうと思って、イライラすることなく読んでいられた。
明るく前向きとは言っても、目が見えない(カメラがオフライン)場面では「多くの楽しいことが出来なくなる」と落胆しており、ただ底抜けに明るいだけではない(でも絶望したりはしない)点も共感するところであった。

オーストラリアの探査機のAI人格が感覚を遮断されて狂いそうになっている点や、ボブ達は仮想空間で肉体と感覚を再構築したためにまともでいられたと振り返っているところに、元人間が人間としての記憶を残したまま機械の中で生きることの難しさを表現している。
同じく、AI - 人間間の感覚の差異として問題となりそうな人格のコピーについては、「かなり似ているけれども異なる人格になる」という上手い解決法を示している。全く同じ人物が増えていく(= 同じ方向と意思を持って勢力を拡大していく)ことを予想していた自分としては、これは以外で面白い発想だった。
本質的な部分では多くのボブ達が理解し合えるだけの相似性を持ちながら、相性の違い(イヤなやつも生まれてくる)も同時にあるのは面白い。ボブ達がコピーを作ることに余り熱心で無いことも人間くささを感じさせるとともにキャラクターの増加を抑える効果を与えている。

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2024年02月27日

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