【感想・ネタバレ】ダ・フォース 下のレビュー

あらすじ

NY市警38,000人の頂点に立つ刑事の王。
悪徳にまみれた男に漲る血染めの正義とは!?

映画化決定!!(リドリー・スコット製作)
刮目のベストセラー

ダ・フォースの中にネズミ――裏切り者――がいる。
FBIが汚職警官を極秘裏に捜査するなか、1人の刑事が拳銃自殺を遂げた。
仲間内に衝撃と疑心暗鬼が広がる一方、街場ではラテン系、黒人ギャング、
マフィア新旧入り乱れる権力抗争が激化していた。
複雑に絡み合う悪に追いつめられていく刑事マローン。
やがて哀哭の街で男たちを待ち受ける血みどろの結末とは?
圧倒的熱量を放つ渾身の警察小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

汚職警官の自滅していく過程かと思いきや……最後まで目が離せなくなりました。
汚れながらも街を守る警察官への敬意が、この作品を単なるクライムノヴェルでない、奥の深いものにしています。
もう、圧巻と言うしかない警察小説です。

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2018年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自業自得と言ってしまえばそうなのだけれど、それだけではない物語がここにはある。ニューヨークという街を守るために現場に出て活動する刑事たちの危険で命がけの毎日。失望、裏切り、怒り。その全てが降りかかった時のマローンの感情には圧倒され、自業自得とは思いつつ悲しくなり胸が詰まる。司法の腐敗への怒り。そして仲間、家族との別れ。命がけで街を市民を守ってきた男の誇り。何もかも失った男の叫び。圧巻の物語。

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2018年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

等身大の登場人物たちが、正義の境界線を徐々に超え、戻れなくなる。

俺たちはやってる。平和に貢献している。
毎日命を張り、悪いやつらを刑務所に送り込んでいる。
だから、多少のことは、少しぐらいの小遣い稼ぎぐらいはいいだろう。
家族のためだから。

一線を超えると次は正義ではなく家族のためになる。
して元に戻れなくなり、何でもやるようになる。
本来であれば正義のために行わなければならない行為も。。

警官としてかっこよく生きたかったのに。
正義のために命を張っているからこそ超えてしまう境界線。

主人公デニーを通し人の弱さと正義について叙事詩のように歌い上げるウィンズロウの手腕に脱帽。

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2019年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

”ネズミ”となり追い込まれて行く、主人公。
ここから冒頭の牢屋のシーンに辿り着くのかと思いきや、話はドンドン加速していく。
”汚れた”代償として次々に命を狙われ、利用される主人公が周り全てを巻き込みながら疾走する熱いドラマは圧巻で、下巻は一気に読み終わる迫力だった。

が、やはりいくら主人公の論理では正義であっても、既に一線を何歩も超えた正義は肯定できず、それが読後感に響いている。

しかし、ドン・ウィンズロウの筆力は衰えるどころかますます熱くなってくる。「カルテル」以降、「報復」「失踪」と少し軽めだったがここに来て本領発揮。
しかも「カルテル」の続編もあるらしい!

何より、リドリー・スコットで「犬の力」「カルテル」が映画化もあるらしい。楽しみ!
(マイケル・マンで撮って欲しかった気もするが)

今作も映画にすれば、優秀な監督であれば相当な傑作になりそう。このジャンルでは「セルピコ」や「プリンス・オブ・シティ」などもあるしね。

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2018年11月17日

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