【感想・ネタバレ】椿姫のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

悲恋です。

主役のアルマンと高級娼婦のマルグリットが出会い、激しく燃え上がる恋愛をし、一時的に穏やかな生活を送り、家柄の関係で引き裂かれ、生きている間に二度と再会できなかったお話です。
妹の婚約者であり、結婚相手が「彼らが仲たがいしないのならば妹とは結婚しない(=親族に娼婦がいるような家の娘とは婚姻しない)」と言い出したことが彼らの関係に終止符をうつ結果を生み出したところが憎らしいです。実質手を下したのはアルマンの父親でマルグリットが真実アルマンを愛していたこと、彼女が娼婦を生業にした過去があったとしても今は、たただひとりの男を愛する善良な女でしかないことを理解しても「別れてくれ」としか言えなかった現実にやるせなさを感じました。
マルグリットはアルマンと関係を解消した後、彼からひどい仕打ちを受けますが、それでも彼を憎むこともできなければ忘れられることもできません。病に侵されベッドの上でひとり、昼夜襲いくる息もできないほどの壮絶な苦しみを味わいながら再び愛した人が来てくれることを期待し待ち続けながら…この世を旅立ちます。
物語の後半は、このマルグリットの日記を呈した文章なのですが悲しい気持ちでいっぱいになり泣きながら読みました。

あまりにも切ない男と女の話でした。

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2021年10月12日

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