【感想・ネタバレ】武道館のレビュー

あらすじ

【正しい選択】なんて、この世にない。
「武道館ライブ」という合言葉のもとに活動する少女たちが、最終的に“自分の頭で”選んだ道とは――。

様々な題材を通して現代を描き続けてきた著者が今回選んだのは「アイドル」。
視聴者のあいだで物議を醸したドラマ化を経て、待望の文庫化。
解説には、音楽家として多くのアイドルをプロデュースしてきたつんく♂を迎える。

結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。
独自のスタイルで行う握手会や、売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付など、
さまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。
しかし、注目が集まるにしたがって、様々な種類の視線が彼女たちに向けられるようになる。
そして、ある出来事がグループの存続さえも危うくしてしまい……。

「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」
「アイドルを応援してくれてる人って、多分、どっちもあるんだろうね」

恋愛禁止、炎上、特典商法、握手会、スルースキル、無料文化、卒業……
この数年であっという間に市民権を得た言葉たちの中には、
アイドルという存在から発生したものも多い。
新しい言葉が生まれた場所から見えてくるのは、今を生きる人々の様々な一面。
現代社会での生き方を模索するすべての人へ送る、真摯な物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

随所に美しいシーンが凝縮されていて、前半から涙する場面が多々ありました。多面的にそのままを恍惚に描写される朝井さんの魅力がアイドル、そして その人間構造が物語として凛としていて、美しくて苦くもあり言語化ができないような、言葉・文章・文体から匂いまで届いてくるような感覚でした。食事シーンが人物像が伝わってきて好きなシーンでした。
碧が魅力的で最初から最後までグッと心を掴まれていました。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラストシーンで泣いちゃった。
また、って言葉がちゃんとその先に繋がってよかった。
きっと愛子の選択が正解になったからこその涙だったんだろうなぁ。みんな何かを選びとってるね。

朝井さんにしてはすごく直球ではないだろうか。夢中になって読んでしまった。

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2026年09月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『これが正しい!なんてことはない。』という正しさをガツンとぶつけられてる感じがした。
正欲を読んだ時と同じような気持ち。
波奈がステージで観客に背を向けてメンバーに伝えた言葉、胸を打たれたよ…

きちんと自分で考えて選択し続けることの大切さを感じた。
これは自分で選んだことで誰も責められない。と思えるような選択を。
周りから失敗と思われようと、きちんと自分で選んだと思えていれば正解に変えていけるはず。

有名人の中にはこんな気持ちの中で恋愛したり、週刊誌に撮られたりしてるのかなぁとリアルに想像した。
自分が自分じゃなくなりそうでこわい。

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2026年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当にみんな幸せに生きてほしい、、
心からそう思った、、!
人にはそれぞれの幸せがあるけど、やっぱり恋愛っていいね
愛する人、愛してくれる人がいるってすばらしい

自分が推しているアイドルグループも、メンバーの一人がちょうど武道館ライブ前に熱愛スクープされて、その子は武道館のステージには立ってくれたけど、それを最後に脱退してしまって
ちょうどその子のカラーを担当する新メンバーのオーディションをしている最中だったから
この話や設定が全くフィクションとは思えなかった

現代のドロドロ、嫌な部分と、その中でひたむきに生きる人たちの姿を描くのが本当に上手、、
あったかい小説を読んだ後とはまた違った類の、今目の前にある小さな幸せを噛み締めて生きようという気持ちになる

まあでも、こう思うのは愛子と大地が幼馴染だったからで、また違った出会い方、相手だったら感想は違ったと思う、、、

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

朝井リョウさんが10年以上前に描いていた、アイドルとその周りを取り巻く環境。
歌って踊ることにこだわる子、別の道を選ぶ子、そもそもアイドルを目指してなかった子、容姿批判に悩む子、感情を消すのに慣れてしまった子。一度にアイドルと言っても、それぞれが抱えるものがある、いや全員同じような悩みを抱えているがその比率が違うだけなのかもしれないと感じた。
私は特に、最年長の波奈の描写が印象的であった。「怒ることでわかるその人の器」、波奈は彼女自身がこの器の形を見失ってしまっていた。このとき、本を閉じて一度、自分が何に対して怒りやすいのかを考えた人は多いのではないだろうか?好きなものに対しては沸点が低くなるというのは見事な着眼点だと思う。
ラストシーンでは、彼女たちの未来が描かれているが、メンバー、ファン、部外者の誰にとっても、あの頃の出来事は「所詮、過去のこと」となっている。あの頃は、それが「人生の全て」であったのに。
アイドルというテーマに託す形で、人間の盲目さ、責任転嫁、狂信性を描ききっている。

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2026年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2015年の作品。某アイドルの握手会に凶器を持ち込んだ男性がいた事件、某アイドルが丸坊主で謝罪動画を出した件がまだ真新しい話題だった頃。

作品のラストでは「アイドルの恋愛が御法度だった10年前」を振り返る視点で幕引きする。

10年過ぎた2026年の今。10年前よりはアイドルの恋愛を吊し上げる風潮は減った。朝井リョウは未来に込めた希望を作品にしたかったのかなと胸熱。

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私も長年STARTOが好きなので、大好きなアイドルの話だけど、若い女性アイドルの葛藤や苦悩に心が締め付けられるような気持ちになる部分も多かった。
歌って踊ることが大好きでアイドルになりたい自分と、大好きな人がいる自分、そのどちらも自分なのに両立しないのはなぜだろう
アイドルである前に一人の人間なんだから人を好きになることだってあるじゃん!っていう気持ちも、
プロなんだからもっと自覚持ってよ!メンバーやスタッフやファン、、迷惑をかける人たちのことを思い出さなかったの?!っていう気持ちもどっちもちょー分かるの。

男性アイドルの方がアイドルとして長く活動するイメージがあるし、女性アイドル独特の文化は私の見ている世界と少し違うのかなと思うけど、アイドルだとプライベートで制限がかかってしまうのは同じだよね。
私の好きなグループにも徹底してプライベートを隠し、世間にプロのアイドルと言われる人がいる。
ファンとしてはとってもありがたいことだけど、その人の幸せはそこにあるのかな?その人はファンのために生きること、アイドルとしての自分を完璧に見せることを自分で選びとったのかな?選択したから正解にしないといけないと思っているのかな?と色々なことを考えてしまった。
とにかく、推したちが幸せでいてくれればいいな。
お互いがお互いの幸せを願っている場所、それしかない場所はアイドルの現場でもあるよ!と思いました。

ラスト1期生が再集合してデビュー曲を歌う場面
アイドル好きとして私もテンション上がりました
アイドルと恋愛どちらも選ぶことは出来なかったかもしれないけど、6人で笑い合える未来があって良かったなと思った。

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2026年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アイドルだろうと芸能人だろうと1人の女の子であることには変わりないんだなと改めて感じました。
特に「どうして成り立たないのだろう。若くて、女の子で、歌うことと踊ることが大好きで、大好きな人も大好きだという状況はどうして成り立たないのだろう。」という1文にすごく考えさせられた。

もう戻れない、ここを超えてはいけないとわかっていても一時の感情に身を委ねてしまう、しかもそれを自覚してしまっている。そんなのは若い女の子だからではなくて、大の大人であっても有り得る話で、実際に愛子の母のエピソードでも触れられていた。

けれど、同じグループのるりかのようにそれを守ることが正しいとするメンバーもいれば碧のように愛子と同じ道を行くメンバーもいて、アイドルの中でもそれぞれ価値観はバラバラ。その対立というか意見が様々に存在するのも読んでいて面白かったし悩ましくもあった。

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2026年07月26日

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