あらすじ
前人未到9連覇の常勝ノウハウをビジネスリーダーに初公開
2018年1月、帝京大学は全国大学ラグビー選手権で9連覇を達成しました。
大学スポーツは選手の入れ替わりのサイクルが短く、連覇が非常に難しいとされている中、帝京大学は前人未到の記録を更新し続けています。
勝ち続ける秘訣は、岩出雅之監督の「メンバーのモチベーションを最高レベルに引き上げ、どんな状況においても実力を最大限発揮させる」心理学的マネジメントにあります。
トップの指示命令がなくても、メンバー自らが学び、成長し続ける自律型組織を創り上げ、練習の苦しさを「楽しさ」に変える組織風土をつくり上げました。
岩出監督も就任当初は、学生ラグビー界の伝統校である早稲田大学、明治大学、慶應義塾大学にまったく勝てませんでした。
試行錯誤の末、自身の成功体験を捨て、「脱・体育会」など従来の常識を覆す数々の組織改革と科学をベースとしたモチベーション・マネジメントを導入して、単にラグビーの能力を上げるのではなく、創造力と人間力にあふれ自律的に動く人材が育つ組織風土・文化をつくりあげました。
その結果、帝京大学ラグビー部は常勝集団へと変貌を遂げました。
岩出監督のマネジメント手法は、ビジネスの現場でも大いに役立ちます。
本書では、ビジネスリーダーの方々に向けて、常勝集団になるための「岩出メソッド」を初めて公開します。
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Posted by ブクログ
すごく勉強になった。自分も部活に所属していてどうやったら団体戦で勝てるチームになれるのか。どうやったら部員全員が本気で勝利を目指せて、当事者意識を持てるチームになれるのかを最近考えていてそのヒントが欲しいと思って読んだ。ただ、私の部活では準備等が一年の仕事で、いわゆる体育会のシステム。でも、それは各学年役割がある(4年は部の運営)なかでの一仕事だから、悪いことだとは思わない。ただ、仕事でのミスが出た時に、本ではミスに寛容にって書いてあったけど時には注意しないといけない場合もある。そこで、いかに寄り添ってあげられるかが必要だけどそれが1番難しい、、、、。どうやって注意するのが1番いいんだろ。っていう悩み。
厳しい時間を楽しむ。楽しさが一番の動機。
チームのトップはメンバーの自律を促す環境を作る。
4年がチームの仕事をすることで1年に心の余裕ができる&4年に対して尊敬や憧れの念を抱くようになる。
チームの一番のファンはそのチームメンバーと答えられるチームが強い。(ここが1番なるほど!って思った。)
下級生は先輩の姿や雰囲気を無意識でも吸収してる。
リーダーは部下がその気になるまで待つことも必要。
過去、未来ではなく現在に集中する。
その人についてくる仲間がいて、それ以外の人も惹きつける魅力を持っている資質が必要。
成長マインドセットで取り組む。惰性が1番の敵。
Posted by ブクログ
著者の岩出雅之監督は
大学ラグビー9連覇の帝京大学の監督である。
著書はスポーツ心理学を教えていることもあり、その知識を存分に生かした指導を行っており、その利用したこと・効果があったことが理論的に書かれている。
この9連覇をする前は、教え方が違っていたという。その教え方・指導の仕方を変える事で、常勝軍団が作られた。
その指導というのが、大きく2つあり、
1つが「体育会系イノベーション」2つ目が成長マインドセットである。
まず1つ目の「体育会系イノベーション」とは従来、体育会系の部活では、とりあえず頑張れ・気合いでいけ、苦しむからこそ後で自分のためになる。という精神論で、
いわゆるスポ根のようなもの。
私も高校の部活道ではこのような指導もされていましたが、著者も昔はそうだったそう。でも、腹落ちしないものでは選手も動かず、やらされている。というものになり、覚えないし能動的にならない。そして監督はなんで思い通りにならないのだと思ってしまう。そうではなく、環境を変え、努力をしやすい環境を作る。印象的な指導だったのが、普通1年生が雑用をやるというのが、どの部活でも多いと思うが、帝京大学は4年生がやるという。1年生は4年生を応援するようになるし、見本にもなる。1年生は余裕もなくわからないところだらけであるので、練習に集中させる。とのことだ。
2つ目は「成長マインドセット」
私も昔別な本で読んだが、成長の思考を2つに分類できる。
それが成長マインドセットと固定マインドセット
成長マインドセットとは、初めはできないかもしれないけど学んでできるようになっていく、いつかはできるようになっていくという思考のこと。そして固定マインドセットとは人間元来、才能があり努力してもたどり着けないということを思ってしまうこと。
この思考方法について、選手もそうだが、監督がまずそのような思考にならないと選手もそうならない。なので、まずは教える人がその選手・部下を成長することを信じることが大事だ。その信じる事で、選手・部下もそのような思考になり、きっと成長できるはずだ。
そして、これは全てが成長・固定になるわけではなく、
例えば私生活では固定マインドセットだけど、仕事では成長マインドセットと全てが同一というわけではないみたいだ。
私もこの本を読んで、強さの秘密が分かったし、著者のことを尊敬する。
私もこのような指導者になるように成長していきたい。
Posted by ブクログ
著者は帝京大学ラグビー部監督の岩出氏。大学選手権9連覇の偉業を成し遂げた方。4年生が雑用する組織とか有名。
感想。学びがたくさんあった。
備忘録。
・勝ち続ける組織とは「メンバー一人ひとりが自律的に考え、行動し、仲間と助け合いながら、自ら学習、成長する集団」。
・リーダーの指示命令は、リーダーが楽をする為のツール。VUCAの時代で勝ち続けるためには、自律型組織でなければ。
・技術や根性だけで勝てる時代は終わった。4年生が神として、圧力(=恐怖・やらされ感)をかけるのではなく、雑用は4年生がやり未成熟な1年生は自己にフォーカス。1年生は先輩に感謝して育ち、4年生になった時にそれを後輩に還元。
・ダニエル・ピンクのモチベーション3.0。
・内発的動機と外発的動機。人のモチベーションが最も高まるのは、内発的動機。
・外発的動機付けや、アメとムチの指導は、即効性があるが、持続性が低く、自己成長を促さず、強い組織を作るには至らない。
・組織のリーダーは、直ぐにリアクションを求めてはいけない。我慢。また我慢。
・成長マインドセットと固定マインドセット。岩出監督は、学生に成長マインドセットを植え付けることを大事にしていた。その為には、トップの率先垂範
・何かを伝えたいのならば、相手に言わせること。
・欠点を指摘されるとワクワクする。マイクロソフト社長。