【感想・ネタバレ】ヴラド・ドラクラ 3巻のレビュー

あらすじ

吸血鬼ドラキュラのモデルであり、残虐の王として知られるワラキア公・ヴラド三世。
その一方で、当時最強のオスマン帝国から母国を守り抜いた英雄であり、
革新的な政治力でワラキアの国力を高めた知略の王でもあった。
本書では、史実とフィクションをまじえ、ヴラド三世の生涯を描き出す。

【3巻のあらすじ】
ワラキア国内の有力貴族を大粛清したヴラド。残るは最大の敵・アルブのみ。
中央集権化を狙うヴラドにとって大きな意味をもつ戦いが始まる。

そしてついに、当時の世界最強・オスマン帝国がヨーロッパ制覇に動き出す。
率いるはメフメト二世。
難攻不落のコンスタンティノープルを陥落させ、“征服者”と呼ばれた男が、
ヴラドの前に立ちはだかる――!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

待ってました3巻!吸血鬼伝説ではなく、人としてワラキア公として生きるヴラド三世が描かれる本作品。刊数を増すごとに面白さが増していきます。
アルブとの決着は思いの外あっさりと終結しましたが、逆にそれがヴラドの冷徹さと賢さが際立って良かったと思います。シュテファンとのトランシルヴァニア時代の回想、メフメト2世との出会いと別れ、結婚、書き下ろしの番外編。読み応えはたっぷりです。
女っ気の無い本作品の中で登場した数少ない女性キャラ・イロナ嬢。初対面時にヴラドがハンガリー語で挨拶し、イロナ嬢がルーマニア語で安心したと伝えるというお互いに好感触な始まり。ただ政略結婚なだけあって、一筋縄ではいきません。イロナ嬢はあくまでハンガリー王マーチャーシュの密偵としてワラキアに送られただけに過ぎず、そして彼女自身もその役目に対して忠実です。王の縁者として自身の役目をよく理解し、祖国と王への忠誠心は揺らがない。しかしそんな彼女の思惑はヴラドに見透かされ利用されるのですが、その一件でイロナ嬢はヴラドの味方になりました。
史実でのヴラドの一人目の奥様に関しては史料が少なく謎が多いのですが、しかし作中の描写には全く違和感が無い。いつ敵国同士となるか分からない情勢の中、政略結婚で嫁いだ自身の身の上を悲観する事はなく、王の名代・密偵として務めようとする彼女には逞しさと同時に清々しささえ感じます。そしてそんな彼女を真の味方に引き入れる事が出来たヴラドの手腕も流石です。続きが早く読みたくてたまらないです!
余談ですがイロナ嬢、従兄弟マーチャーシュとはあまり顔は似ておらず美人ですが、やや太めの眉毛は少し似ています。そこがなんとなく可愛いです。ヴラドの従弟シュテファンも、ヴラドと一見あまり似てないようでいてよく見ると鼻や輪郭など、少し顔立ちが似ています。ちょっとだけ似てる、という親戚の描写が絶妙で、そんな所も素敵な作品だと思います。

0
2020年02月22日

RN

ネタバレ 購入済み

 頭に杭を打ち込む……w 可笑しみが湧いた。真面目にヤッてるから余計にwww
 白い結婚だったということで良いのかな? 嫁が間諜なんて政略結婚ならば当たり前? だから、白いまま?

0
2023年10月04日

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