あらすじ
昔の仲間捜し。残すは最後の一人!
過去から未来へ繫ぐ父の旅。
心震わす異世界冒険譚。
この親子の冒険はまだまだ終わらない…!!
父ベルグリフの元仲間の一人、
パーシヴァルがいるとされる場所へと向かう一行。
父は旅慣れない体に鞭打ちながらも
娘と仲間に支えられ彼と和解するのだった…!
元仲間の最後の一人、サティを捜しに旅を続けるが
娘アンジェリンは再会した仲間たちと笑いあう
知らない父親の笑顔に心を締め付けられ、
一方そんな彼女に気付き悩む父ベルグリフ。
仲良し親子、ついに親離れの時…!?
そして、捜索のため情報収集に向かった
帝都では国に反旗を翻すエルフの情報が!?
一行は無事サティを見つけることが出来るのか…?
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Posted by ブクログ
運命が交錯する帝都ローデシア編、その前編が描かれた8巻である。
旧友との再会を目指した旅も大詰めを迎え、パーシヴァルとの関係修復に成功して後はエルフのサティを残すのみ。
ただ、その目指す先には帝都に渦巻く陰謀の影が見えている、といった物語である。
これまでの物語が一つに繋がってくる、作中の表現を用いれば「事象流」のさなかなればこそ、これまでのような一巻完結とはならず。
帝都ローデシアで難敵に立ち向かってきたサティを助ける物語の、その結末は次巻に譲っている。
巻末にあるように
>冒険が、始まろうとしている。(P.297)
このシリーズ最大の冒険が始まるところでこの巻はクローズされている次第だ。
というわけで、一巻単体での評価がちょっと難しい巻である。
この作品らしい丁寧な描写で一方ならぬ各々の心の動きが描かれている点は魅力的。
一方で、ソロモンの遺産を付け狙う一味との対決は緒戦に終わっていて、まだまだ盛り上がりはそこそこである。
また、読後感を重視して書き下ろしが省かれているのも、評価が分かれるところだろう。
書籍版の魅力としては減退している感は否めない。
(なお、初回版限定特典は「お父さんかく語りき」という題で今回も封入されている。
作中でも語られている、おっさん三人が集まって駄弁り、ベルがアンジェの思い出話を語る掌編である)
というわけで、私的には星四つ程度、次巻への期待を加味して星四つ半相当と評価している。
地味だが、冒頭の小鬼剣士との対決が改訂されている点など、書籍版でちょっとしたサービスなどもあるし、読後感も決して悪くない。
あくまで間の巻として評価した結果である点は付記しておきたい。
Posted by ブクログ
パーシヴァルと大地のヘソの底に入っていく。そんな活動のうちに帝都へ行ってエルフのサティを探すことになる。贋物の皇太子ベンジャミン、灰色のローブの男シュバイツ、処刑人ヘクターたちの企みに抵抗するサティをアンジェリンが発見するが、サティはアンジェリンやベルグリフ、パーシヴァルたちの協力を拒否する。とうとう悪玉たちとの対決が迫ってくるようだ。戦況は不利のようだが、何とかなるんだろうね。次巻、期待!
最後の一人を…
ベルグリフのかつてのパーティーメンバー、カシムとパーシヴァルとは無事に合流できた、残すは最後の一人、サティのみ…
しかし、彼女はやはりと言うべきか、一番厄介な物を背負っているようで…