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Posted by ブクログ 2018年03月04日
アンドレイ・タルコフスキーの「ストーカー」の原作となった作品です。元の題名は「路傍のピクニック」でタルコフスキーの映画が,SFを元に哲学しているのに比べ,こちらはもっとSF的な色合いが強い作品になっています。どちらも面白いので,「ストーカー」ファンにもオススメです。
Posted by ブクログ 2015年09月01日
そこで終わるな!この暗さがいいファーストコンタクト物
表紙 6点映画のフイルム
展開 6点1972年著作
文章 6点
内容 750点
合計 768点
Posted by ブクログ 2015年05月08日
2007年に発売されたウクライナ製PCゲーム「S.T.A.L.K.E.R. Shadow of Chernobyl」の大型MOD「Lost Alpha」のプレイをきっかけに本作の存在を知り、読んでみました。
ゲームと本作ではストーリー自体がそもそも異なりますが、本作を元にした要素がそこかしこに見られ...続きを読む、ニヤリとさせられます。
ゲームと切り離し、一つの小説として見ても、月並みな感想ではありますがとても面白い。
派手なアクションはありませんが、「ゾーン」という極限状態の中で、人は何を考えるのか、どんな行動を起こすのかが、「ストーカー」レドリック・シュハルトを始めとした登場人物の口や行動から描写され、読む者を引き込ませます。
機会があれば、映画版『ストーカー』と、同映画のもう一つのシナリオとも言うべき、ストルガツキー著『願望機』も目にしてみたいと思います。
Posted by ブクログ 2015年04月08日
異星文明の痕跡が残る“ゾーン”から、様々な代物を持ち帰る“ストーカー”。
彼らが人間の知識や常識を超越している危険な空間へ、命を掛けて潜入する理由はただ一つ、カネのみ。
レドリック・シュハルトを中心として、個性ある人物がゾーンと関係し、人生を良くし悪くする。
しかし、原題の「路傍のピクニック」が表し...続きを読むている通り、宇宙人がピクニックして捨てていったゴミに、人間が虫のように接触しているに過ぎないのでは…と、スケールが大きいのか小さいのか途中からわからなくなる不思議な感覚を途中で感じました。
様々な評価があるに違いない一冊ですが、私は気に入りました。
Posted by ブクログ 2010年05月16日
世界観や人物描写の雰囲気が非常に気にいった。ロシア人の飲み方は非常に気持ちが良い。エンディングは悲しさと爽やかさが入り混じるような複雑なものだった。
Posted by ブクログ 2015年10月05日
4章立て
1,2,4がレッド視点/ゾーンや周辺での活動
3がヌーナン視点/ゾーンや来訪に関する対話中心
一気に読むことができた。
ゾーンと来訪についてのピクニックの比喩が興味深い。
これを基に創作したくなるのがよくわかる。
〈蚊の禿〉/重力凝縮場など通称の使い方がよい。
ワレンチンが言うようにストー...続きを読むカーたちだけでなく学者も通称を使うんだよ。
つんでるゲーム版スタルカーやろうかな。
Posted by ブクログ 2014年10月11日
アルカジイ/ボリス・ストルガツキーのストーカーを読みました。
30年前にタルコフスキー監督の映画で観たSFの物語です。
やっと原作を読むことが出来ました。
地球外の高度な知的生命体が地球上に残していった痕跡はゾーンと呼ばれていて、人知の及ばない装置や物体が存在しています。
人間の命を奪うような危...続きを読む険が満ちている世界なのでした。
命をかけてゾーンに潜入し、戦利品を盗んでくるストーカーと呼ばれる人たちが描かれています。
ストーカーであるシュハルトがゾーンに侵入して戦利品を持ち帰る経緯を描写することで人間の理解を超えた存在と人間との接触が描かれています。
Posted by ブクログ 2012年12月12日
タルコフスキーが監督をした同名の映画を久しぶり観て素晴らしかったので、原作を読んでみた。
映画はゾーンという不思議な空間と、その空間に侵入するストーカーという設定以外は全くと言っていいほど違う物語になっていてビックリ。しかし、原作もさすがに面白かった。
ゾーンという不思議な空間に存在する不思議な物質...続きを読むを持ち出してお金に代えるのがストーカー。この設定がとにかく魅力的。さらに、このゾーンという謎の空間は誰がなんのために作り出したものなのかは全く謎のままで、主人公たちもそのことにはあまり興味がなくただひたすら生きている。どうやら異星人がフラっと地球に立ち寄ってゾーンを作ってサッサとどっかに行っちゃった。みたいなんだけど、もしかしたらゾーンが世界を変えてしまうかもしれない。人類を変えてしまうかもしれないという示唆もしている。
異常な環境でいかに生きるか?というテーマは同じくタルコフスキーが監督した「惑星ソラリス」に近いものも感じた。
ところで、この本なんで絶版なの?再発希望します。
Posted by ブクログ 2010年09月03日
タルコフスキーの映画の原作。映画とはほとんど違う(同じなのは願いがかなう、ゾーン、ストーカーぐらい)ため、映画も小説も両方見ておくと、単体では見つからなかった発見があっておもしろい。想像も膨らみます。
内容には、人間の本能的な欲求や異質なものが都市に現れた時の社会問題など現代の社会にも通じる点が多い...続きを読むように思う。そういう目で見ると単なるSFではなくとても示唆的な表現が多い、と思うのは深読み?
Posted by ブクログ 2021年11月22日
異星人の残していった謎のエリア。そこには超科学のガジェットが残されていますが危険もいっぱい。ストーカー達は命を懸けてお宝を求めに行きます。でも、登場するガジェットや怪現象の説明はほとんどなし。宝探しの冒険談というよりは、ストーカー稼業に関わる人々の人間模様の話という印象でした。
Posted by ブクログ 2020年08月24日
ソビエト時代のロシアのSF作家の兄弟、
アルカジイ&ボリス・ストルガツキーの共作。
タルコフスキーによって映画化された『ストーカー』。
原題はПикник на обочине(路傍のピクニック)。
地球を訪れ、地球人と接触しないまま去った
異星人の《来訪》から13年。
国際地球外文化研究所によっ...続きを読むて
厳重に警戒・管理される《来訪ゾーン》に不法侵入し、
異星人が残した物品を持ち出しては売り捌く
《ストーカー》の物語。
タイトル stalker は現在一般的な
他人に付きまとう者の意ではなく、
「隈なく見て回る者」「巡回する者」のこと。
沖縄の人、また、沖縄が大好きな他県民には
「≒戦果アギヤー」と言えば通りがいいだろうか。
国際地球外文化研究所ハーモント支所実験助手
レドリック・シュハルト23歳は、
副業として《ストーカー》業で稼いでいるが、
恋人グータが妊娠。
彼女は彼を当てにしておらず、
親にも頼らないで出産し、一人で育てると言い張ったが、
結局、二人は結婚。
だが、愛娘マリヤの外見は普通の子供と違っていた。
ノーベル物理学賞受賞者
ワレンチン・ピルマン博士の考察によれば、
長期間《ゾーン》と関係する人間は
遺伝子的な変化を被っているらしい……。
原題「路傍のピクニック」は、
地球人とコンタクトしたかったのか、どうなのか、
はっきりしないまま引き揚げてしまった
異星人の行為を指している。
彼らは地球を侵略しようとしたのでも、
地球人と友好的に交流したかったわけでもなく、
単に行き掛かった場所でしばしピクニックを楽しみ、
とてつもないゴミを不法投棄して
去っただけだったのではないか――という。
もしかしたら、異星人の目的は、
膨大で異様な――使い方次第では大いに役立ちもする――
ゴミの山を巡って右往左往し、争いを起こし、
重傷を負ったり命を落としたりする地球人の様子を
宇宙空間から観察することだったのかもしれない。
案外、単なる娯楽として。
マクロな視点で見れば、人間の日々の営みなぞ
這い回る虫の生き様と大して変わらないだろうから。
Posted by ブクログ 2019年01月30日
SF。サスペンス。
背表紙によるとファーストコンタクトものだそうですが、異星文明が訪れ、去った後が舞台という、特殊な設定。
"ゾーン"は、『世界の涯ての夏』の"涯て"や、アニメ『Darker Than Black』の"ゲート"を思わせる。
...続きを読むストーリー的にはクライム・サスペンス調。
SF設定も、登場人物の未来も、あまりハッキリしないまま終わった感じ。
読者を驚かせるような展開が1つ2つ欲しかったような。
Posted by ブクログ 2018年12月31日
面白かった。人間の理解に及ばない世界の話、けど捻りがきいてる。
死の恐怖と汗と泥と砂にまみれてしんどい、苦しい世界。
でも結局のところ、意味はないのかもしれない。
超越した存在に翻弄される人類、好き…。
Posted by ブクログ 2018年01月09日
SF的な設定で人間の心理模様が描かれている。設定は面白いと思えたけど、それが活かされる場面が少ないというか、どんな現象が起こるのか、それにどう設定からの理屈が付けられるのか、といったことを求めていたのに、あまりなかったのが残念。
180108
Posted by ブクログ 2017年03月02日
「ストーカー」というタイトルだと、好きな相手につきまとって最悪なときには殺人事件に発展してしまうあのストーカーを連想しがちだ。しかし、本書はそのストーカーではない、れっきとしたSF小説だ。
何が起きるのかわからない謎の領域であるゾーン。来訪者があったのち、地球に残された謎である。
そのゾーンの謎を...続きを読む解明するため、ゾーンに不法侵入して遺物を命懸けで持ち出すストーカーたちがいる。
こういう設定で物語は進む。この作品においてのストーカーとはそういう意味だったのか。
SF小説にはよくあるが、設定を読み解くまでは何のことかわからない言葉に戸惑う。この作品では、来訪者であったりストーカーであったりだ。
そういう言葉が何を指しているのかわかれば、後は物語の世界に浸ることが出来る。それがわかるまでの、探り探りしながら読むところがSF小説の読みにくいところだ。
この作品には謎が多い。
来訪者とは一体何なのか、何が起きたのかわからないままだし、ゾーンの正体も不明なままだ。
そのためこの来訪者を普通に異星人の襲来と捉えてもいいし、何がしかの天変地異と捉えてもいいかもしれない。とてつもない規模噴火や洪水だったり、隕石が落ちてきたとか惑星が衝突したとか。
とにかく、人智の及ばない異常な大事件が起きたあとの人間の物語ということだ。
人間は自分たちの力を過信し、どんなことも予測出来、何とか出来ると思いがちだ。それでも人間の力では地震も予測出来ないし、噴火も止められない。それどころか年を追うごとに異常気象は加速している。
人間が知り得ることなど、たかがしれている。
何でもわかった気でいるため、理解の及ばないことが起きたときは目も当てられない。
もっと謙虚でいなければいけないなと反省したりする読書だった。