あらすじ
子育ては何もかも期間限定のいとおしい時間。
東日本大震災を機に、仙台から移り住んだ石垣島。都会の生活から一変した島の暮らしが親子に与えてくれた豊かな時間が、短歌と共に綴られます。
「たくみん」は中学2年生に成長し、親がしてやれることもだんだんと少なくなってきたことを実感する日々。
『ありがとうのかんづめ』というタイトルには、俵さんの、子育ての日々の中で授けられた感謝の思いを閉じ込めた「この缶詰一個あれば、母は充分」という意味が込められています。
「子育て」は「親育て」であることを実感するハートウォーミングなエッセイです。
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Posted by ブクログ
子どもの感受性が素晴らしい。その新鮮さを隣りで受け止め、共感する万智さんがステキだ。
月山での田植え体験と「缶詰づくり」たくみん(息子さん)から
「ゆうれいのおかあさんえ、(中略)あかちゃんのときおせわになりました。ありがとう。これからもげんきでね。」とお母さんが死んだ時、一緒にお墓に入れるという可愛いお手紙。
*太平洋はいま太平の洋となりカタカナで書くバンザイクリフ
「天皇陛下万歳」と多くの日本兵が身を投げたサイパンの岬。
*硫黄島、サイパン、グアム 子に語る言葉持たねばひたすらの青
雨の日のたくみんの感じ方にもビックリ。
「雨の日は、車の音がかっこいい」と車による音の違いを楽しんでいる。
先日読んだ『雪の写真家ベントレー』の読み聞かせの話もよかった。
人間と同じで、一つ一つがみんな違うこと驚いた子ども達が声をあげ
子どもは絵を読む。
耳からストーリーを聞きながら、目で絵を読むとき、それらが渾然一体となって脳内で動きはじめる。それこそが絵本の醍醐味であり、想像力を養う。(松居直さん)
震災後避難したとき空港でたくみんが
*行きずりの人に貰いしゆでたまご 子よ忘れるなそのゆでたまご
お金では買えない人の親切に胸を打たれる。