あらすじ
お家騒動? 身びいき? モラルハザード?――
旧来のイメージを打ち破る、これがファミリービジネスの強さだ!
「バカ息子の暴走」「親族への身びいき」といった不祥事の代名詞か、「老舗の論理」で語られることがほとんどだった同族企業。本書は経営者や後継者をめぐる「それまで語られなかったリアルなストーリー」と「最新のアカデミズムの知見」によって、同族経営の本当の姿を初めて明らかにします。
星野リゾートの星野代表が父と経営権を争ったハードランディングの事業承継、父が亡くなってから戻った会社で行った清酒「獺祭」の経営改革など、ファミリーの対立すら経営のパワーに変える。そんなスリリングでドラマチックな「情」を描きだします。
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Posted by ブクログ
同族企業で思いつくのは、父娘の経営権争いで騒がせた大塚家具なのだが、トヨタ自動車だってそうだ。日本の中小企業の大部分は同族企業だ。その一部が成功し上場したり、はたまた一部が、バカ息子のような後継ぎによって倒産したり。だから、同族企業を一括りに良いとか悪いとかを断定できるものではないのだが、本著は、幾つかの会社のインタビューから、リアルな同族企業の実態を見せてくれる。
Posted by ブクログ
おもしろかった・・・のだが、こういう本は本当に仕方ないのだけど、うまくいかなかった時の話とか、決断に迷った時のことなどを、もっと深く掘り下げた記述があるといいのにって思ってしまう。まあそれを知りたかったら、後は自分で、その企業1社だけを扱った本を読んだりするべきなんだけど。
Posted by ブクログ
「獺祭」旭酒造
父との対立で2度、会社を離れる。
杜氏が去ったことで、数値管理に基づく人の手による酒造りに。1種類に絞る。
日本の上場企業の53%が同族企業。
アメリアやドイツも半数近くが同族。
ファミリー持ち株比率が3割になるまでは業績が伸びるが、それ以上では下がる。
持株比率が低いファミリーがリーダーシップ発揮。
創業者の婿養子が、それ以外の親族と同等の経営成長力。
「バカ息子問題」
メディアでは目立つが、2代目に継承した業績は非同族より高い。
2000年以降は企業が優位に立てる年数が3~5年しか続かず、
起業家精神が求められ、若く経験が短く、技術や経理に強いと成長率が高くなる。
同族企業同士でのヒト的ネットワークの取引が多い。
ドイツのファミリー企業
企業共同体として利益を従業員に配分。
日本は不祥事の時に同族企業の注目が集まる。