あらすじ
いのちと味覚は切っても切り離せないもの。環境汚染によって安心・安全な食材が姿を消し、簡便な「レシピ」の氾濫で、食の本質が失われつつある今、「より良く生きる」にはどうしたらよいのか。その心得を、「畏れ」「感応力」「直感力」「いざのときを迎え撃つ」「優しさ」の五つの指標から説く。著者初の新書エッセイ。
序 章 九十二歳のいま、これだけはお伝えしたいこと
第一章 「畏れ」を持つこと─風土の慈しみ、旬を味わうための心得
第二章 「感応力」を磨くこと─“手のうちの自然”に五感を集中してみる
第三章 「直感力」を養うこと─風が示してくれた、おいしい生ハムのつくり方
第四章 「いざのとき」を迎え撃つこと─牛すじやアラを食すのは、いのちの根底を固めること
第五章 「優しさ」を育てること─スープの湯気の向こうに見えてきたこと
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Posted by ブクログ
『手の味こころの味』に引き続いて読んだ。
2017年発売のこの本ににじみ出るのは、環境変化・時代の変化に対する危機感である。しかし筆者は実践の人。思想的な言葉はわずかにとどめ、あくまでも「食の実践」において、これからの人が何を意識してゆくべきかを語る。
「もともと料理が好きではなかった」筆者は、「なぜ人は食べなければならないのか」という疑問にぶち当たり、「食べることは呼吸と等しくいのちの仕組みに組み込まれている」という認識に至ったという。(序章 九十二歳のいま、これだけはお伝えしたいこと)
だからこの時代に食の実践なのだと納得した。