【感想・ネタバレ】起業の科学 スタートアップサイエンスのレビュー

あらすじ

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スタートアップが必ず直面する課題とその解決策を、時系列に整理。
失敗を潰せる「科学的な起業」の教科書。
あなたの失敗は99%潰せる!

日米で複数の起業経験を持つアントレプレナーにしてベンチャー投資家である
著者が、自分自身の起業経験、投資経験を踏まえて「科学的な起業」の考え方を時系列でまとめました。

どうすれば起業の失敗を避けられるのか。
著者は、5年前から研究に着手しました。

そのために集めた情報は膨大です。
◎1000人以上の起業家、投資家を取材
◎起業に関する理論書と、起業家の自伝300冊を熟読
◎起業家のブログ500本、講演動画1000本を解析

その研究成果をまとめた1750枚のスライド、「スタートアップサイエンス」は、全世界で5万回シェアの大きな反響を呼びました。
このスライドの内容を基に大幅加筆したのが本書です。

<電子書籍版をご購入の方へ>
本書の電子書籍版は、書籍版のレイアウトを維持するため、
各ページのイメージ画像を貼り付けた形で作成しています。
パソコンやタブレットなど大きな画面のデバイスでお読みください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

顧客を熱狂させるためには、課題を明確に設定して、何度もプロトタイプで実際に実験すること。そして、そこから得られる意見を正確に読み取り、インサイトしていく。じっくり、じっくり、泥臭くやっていくことがスタートアップの最も重要なこと。
起業していくなかで、ソリューションに目を向けがちだが、一番大切なのは、どんなところがむず痒いのか、そして、なぜ今、起業するのかが明確に答えられることが大切だ。

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2021年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

確かに『スタートアップ・サイエンス』の名にふさわしく、起業におけるプロセスが検証可能な形で整理されている。アイディエーションの肝はソリューションの質ではなく、解決すべき課題の質というのっけの部分から非常に腹落ち感満載。

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2018年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

起業の教科書とも呼べるような一冊。
アイデア出しから、CPF・PSF・PMFとどのようなプロセスをとって会社を作り、育てていくべきなのかについて、網羅的に整理されており、非常に参考となる。

<メモ>
・大成功するスタートアップを作ることはアート、ただし、基本的な型を身につけ失敗しないスタートアップはサイエンスにより実現可能というコンセプトで構成。

・構成は次の通り
アイデア検証→customer problem fit →problem solution fit →product market fit → translation to scale

・提供するもの
 自分たちが正しい方向に進んでいるかのコンパス
 時期尚早な拡大を防ぐためのガイドライン
 各ステージの目標を具体的なアクションに落とし込むノウハウ、ツール
 包括的な情報

・良いビジネスアイデアはソリューションでなく、課題にフォーカスしている。バリューのある仕事はイシュー度と解の質両方が高い必要がある。真っ先に注力すべきは解決を目指す課題の質を向上させること。顧客にとって本当に痛みのある課題なのか。

・クラウドファンディングに集まる人たちはなんとなく面白そうで支援することが多く、初回のプロダクトが出荷されてもスケールしないことも多い。

・課題の質を決める3要素
 1 高い専門性
 2 業界(現場)の知識
 3 市場環境の変化(PEST)に対する理解度
 さらに、自分ごとであるかどうかも重要。

・課題に対する強い共感が湧くことが非常に重要。課題を徹底的に磨き込むことに繋がり、ビジョン、ミッションに翻訳されていく。それが競争優位性につながる。また、人が集まる。

・一見すると悪いが、本当は良いアイデアである、クレイジーであることが重要。

・新規事業を考えるときには無消費をターゲットにせよ。代替サービスがないからこそ、前例も既存消費者もいないためPMFが達成できれば大きく成長見込める。

・スタートアップが避けるべき7つのアイデア
 1誰が見ても最初からいいアイデアに見えるもの
 2ニッチすぎる
 3自分が欲しいものでなく作れるものを作る
 4根拠のない想像上の課題
 5分析から生まれたアイデア
 6激しい競争に切り込むアイデア(競争は避けるべき)
 7一言では表せないアイデア(核心をつき、アイデアを的確に表し仲間を集めることが必要)

・スタートアップとスモールビジネスの違い
 1 スタートアップは Jカーブを描く
 2 不確実な環境下での競争。タイミングが重要
 3 初期は少数だが一気に市場を席巻する
 4 VCなどがステークホルダー
 5 対応可能市場はあらゆる場所。エリアなど限定されない。
 アイデア出しや課題存在検証から始まるのがスタートアップ、ユニットエコノミクスの健全化から始まるのがスモールビジネス。

・一般企業との違い、よくある間違い
 1詳細なビジネスプランを作る(検証・ピボットが重要)
 2正確な資金計画を作る(作り得ない)
 3精緻なレポートにこだわる(顧客意識深掘り、課題発見に時間を割くべき)
 4まあまあ好かれるプロダクトを大勢に作る(優等生だが、緩やかな成功しかしない)
 5詳細な仕様書を元に開発(アジャイルがより重要)
 6最初のビジネスモデルに執着する
 7競合を意識しすぎる(独自のインサイトがより重要)
 8差別化を意識しすぎる(いかに高いUXを提供するか)
 9Nicetohabeな機能を追加する(あったら嬉しいよりなくてはならないが重要)

・スタートアップの成功要因トップ5
 タイミング、チーム実行力、アイデア突き抜け度、ビジネスモデル、資金
タイミングは早くても遅くてもうまくいかない。
プロダクト進化が止まっている領域はどこか。
市場を再定義できるか

・ガートナーのハイプサイクルでテクノロジーの流れを読み取る。

・スタートアップの10のフレームワーク
 1 中間プロセスの排除
 2 バンドルを解いて最適化する(UX改善etc)
 3 バラバラな情報の集約(価格コム)
 4 休眠資産の活用
 5 戦略的自由度(snapchat)
 6 新しいコンビネーション
 7 Time Machine
 8 アービトラージ(レアジョブ英会話)
 9 ローエンド型破壊(過剰な部分の削ぎ落とし)
 10 As a service化する(売り切りからサブスク型へ)

・TAM対応可能市場 100億以上が望ましい。
 焦って大市場を狙わない。局地戦で勝つことが重要。

・「実は高いがまだ気づかれていない」×「市場規模存在しない」ところが狙い目!

<リーンキャンバス>
・12重要なのは課題と顧客。
 顧客を特定する。(アーリーアダプターを捉えていることが重要。そこから周囲に広めてくれることを狙いたい。)
 3独自の価値提案 4ソリューション
 5チャネル 6収益の流れ
 7コスト構造 8主要指標
 9圧倒的な優位性
 PMFを達成して初めて優位性の構築が重要に

・リーンスタートアップでできるだけ早くリリースしタイムアウト前にモデルを見つけることが重要。
 複数バージョンのPlan Aを作る
 もっとも不確実性の高い項目は何かを理解する。
 (課題がそもそも存在するか、カスタマーがそこにいるか、ソリュー村は妥当か)
 四段階で検証する
  課題を理解する。解決策を定義する。定性的な検証をする。定量的な検証をする。

・サイドプロジェクトでアイデアを練ることも重要
  未来志向で未来から逆算することできる。
  失敗しても次を試せる。
  業務上の制約を外せる。

・MVPを構築する前にもっともリスクの高い項目を検証する。ペルソナを想定して、CPFを進める。
カスタマージャーニーなどを活用する。

・CPFの終了条件 
課題が存在する前提条件を検証し、課題の存在を確認できた。
課題を持っている顧客イメージを明確にできた

・良いファウンダーの条件
 「自分ごと」の課題を解決したいと思っている(課題に強い共感がある)
 パラノイア的な要素を持っている
 構築したい理想のUXのイメージがある
 想定カスタマーとの強い結びつきがある
 プロダクトマネジメントの経験がある
 発想に柔軟性がある

・PSF プロダクト最適化にフォーカスすると失敗につながる。プロダクト検証に集中すべき。
Content is king UX is queen
内容はソリューションの良し悪しを決める最重要要素であるが、ユーザーに適切なUXを提供することはそれと同じくらい重要な存在である。

・エレベータピッチ
 我々は<対象顧客>の抱えている
 <ニーズ・課題>を満たしたい。
 <プロダクト>は
 <重要な利点>をカスタマーに提供する
 これは<代替手段の最有力>と違い
 <差別化の決定的な特徴>が備わっている。
 アナロジー:我々は・・業界の・・・である。

・UXブループリント カスタマー目線でフィーチャーを構造化する。表示コンテンツを明確化する。
画面遷移に落とし込む。
利用前、利用後、利用時間全体のUXを想定する。

・PSFの終了条件
 顧客がそのソリューションを利用する理由を明確に言語化できる
 仮説磨き込みを通じて課題の理解が深まった
 課題を解決できる必要最小限の機能を持つソリューションの洗い出しができている
 一時的UX、予期的UX、などカスタマーが期待すること全体を言語化できている。

・スタートアップの創業メンバーに必要な役割
 ハッカー 開発者。洗練されたものを創造できる人
 ハスラー 敏腕な仕事人。人間関係構築力が高い人
 ヒップスター デザイン性の高いUX UIを設計実装できる人
 ストラテジスト ビジョナリーの目標達成に向けたロードマップとマイルストーンを設計できる人
 ビジョナリー クレイジーなアイデアとビジネスプロダクト全体のあるべき姿を描ける人

・避けるべき人
  失敗を恐れる
  ハックしたことがない人
  アイデアを出すが実行できない人
  成功体験のない人
  テクノロジーに弱い人
  好奇心が弱い、課題意識低い、
  柔軟性ない、専門知識ない、
 
・MVP スプリントキャンバス
  実験したいこと、ユーザーストーリー、
  コスト時間、とその結果を1枚にまとめたもの。

・良いユーザストーリー
  顧客が価値を感じる
  UXがシンプル
  ストーリーがユーザー視点
  現場の臨場感がある
  想定する範囲が大きすぎず小さすぎない
  テストができる

・AARRRの導入
  Acquisition獲得
  Activation使用開始
  Retention継続利用
  Referralカスタマーの紹介
  Revenue売上、コンバージョン
 水漏れがあるうちは集客に力を入れない。
 穴の空いたバケツに水を入れるようなもの

・MVPの最重要KPIは定着率

・プロダクトは作り込みすぎない。機能増やし過ぎない。
・PMF達成基準
 ユーザーの高いリテンションを保てているか
 カスタマー獲得から売上獲得の流れは確立できているか
 リーンキャンバスの項目全体を見て成立しているか

・ユーザーが熱中するUXを磨きこむ
 機能<UX

・使うときのカスタマー負担を減らす
  時間、体力、ブレインパワー、社会的承認、お金、日常生、安心安全

・人間の認知の癖を使い、モチベーションを高める
 希少効果、フレーミング効果、アンカー効果、バンドワゴン効果(同じプロダクトを使う人が増えると使いたくなる)、エンダウドプログレス効果(目的に近づけば近づくほどモチベーションが向上)、コンコルド効果(リソースのサンクコストが増えるとやめにくくなる)

・カスタマーに投資させる
 関連情報入力、選好の入力、レベルアップ、コンテンツ投稿、フォロワー、評価

・報酬の設定
 ソーシャルの報酬(協力や競争による共感の喜び)
 ハントの報酬(リソースを自主的に探させる)
 達成感の報酬(アクションに対する成果に対し報酬)
 自律性の報酬(カスタマーが主導権を持っている感覚)
 熟達の報酬
 予測不能な報酬

・ピボットの検討
  プロダクトのスプリントを回してUXを改善しても、ユーザー定着率が伸びない
  ユーザ定着率は伸びるが、今の成長ペースでは市場で支配的なポジションを取れない
  投資の5〜10倍のリターンを生み出す見通しが立たない。

・ピボットパターン  
  顧客変更、課題変更、事業構造変更(toB、toC)
  ズームイン(プロダクトの一部に集中)
  ズームアウト(プロダクトのスコープを広げる)
  プラットフォームピボット
  チャネル変更

・バーンレート 現金がなくなる早さ
 
・ダメなピボット
  エンジニア不足によるもの
  カスタマーの声と無関係にピボット
  検証結果によらない主観的なピボット
  やりきっていないピボット

・ユニットエコノミクスにフォーカス
  本業からの収入に集中する
  LTV(顧客生涯価値)を計測する
  UXをあげ一人上がりLTVを最大化
  熱狂顧客を作り出す
  定着率が低い理由を分析

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2018年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今検討しているアイデアは顧客にとって本当に痛みのある課題なのか?
課題に対し、高い専門性・業界現場の知識・自分で痛みを感じているか
自分がそこまで共感や思い入れがない他人の課題は避ける
スタートアップは誰が聞いても良いアイデアを選ぶべきではない
スタートアップ Jカーブ、スモールビジネス 一次関数
スモールビジネスこそ地域で生き残る凡人経営者がとるべき道。ランチェスター戦略を採用する
リーンキャンバスをつくり、早くサイクルをまわす
スタートアップはサイドプロジェクト 本業があって余裕を持ちながらやる

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2019年04月18日

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