【感想・ネタバレ】杜子春のレビュー

あらすじ

人間らしさを問う「杜子春」、梅毒に冒された15歳の南京の娼婦を描く「南京の基督」他、姉妹と従兄の三角関係を叙情とともに描く「秋」など、大正9年の作品計17編を収録。

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※本作品は電子書籍化にあたり、紙本に含まれていた次の要素を削除しております。
〈作品解説 三好 行雄〉

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Posted by ブクログ

ネタバレ

食べるものも住む所もない杜子春は、[何を考えているんだ]とおじいさんに問われる。お金がなく困っている杜子春に、おじいさんはお金のありかを教える。主人公はお金を得たが!満たされず、幸せとは何なのかと葛藤する。
人間にとって大切な物は何か、人間らしく生きていくとは何なのかと考えらさせれる良作である。

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2025年11月18日

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ネタバレ

お金=幸せだと思っていた主人公の杜子春が、貧乏になったことで人の薄情さを知り、仙人との出会いを通して母親の愛情を知る話。
短い文章の中で杜子春の成長する姿が伝わってきて読んで良かったです。

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2024年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表題作「杜子春」は幼い頃に読んだ記憶はありますが、今読むとより胸にくるものがありました。子供のころより、両親の死を近く感じるからかもしれません。

他の話で印象的だったのは「南京の基督」と「影」。あとは随筆も楽しく読みました。

「南京の基督」は娼婦、娼館が題材なわりにさすが芥川!と言わざるを得ない美しい文章で感嘆しました。夢物語のようで背景には暗澹たる現実が広がっている、でもそれに娼婦は気づくことなく朗らかに笑っているその対比がよかったです。

「影」が印象に残ったのは、私自身が乱歩が好きで、ミステリ小説に惹かれたからです。
ミステリとしては、あまり出来がいいとは言えないかもしれませんが…芥川が書くミステリという新鮮さがよかったです。

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2022年02月01日

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ネタバレ

この短編集で印象に残った作品は、2つある。「秋」と「杜子春」だ。

「秋」
芥川龍之介の作品としては、珍しいストーリーであった。愛人を妹に譲り、自分は文学の才能を犠牲にする。自己犠牲は、読者を辛い気持ちにさせる。しかし、この手の話はドラマチックなところもあり、何となく共感できてしまうところに惹かれてしまった。

「杜子春」
「蜘蛛の糸」と共に名作と言われる作品である。小学生以来に読んだが、新たな気持ちで読むことができた。人は薄情だと言う杜子春の気持ちは、痛いほど分かってしまった。人より優れたものを持っている時は人気者になれるし、それが失くなれば離れていく…上辺だけの付き合いではなく本当の友達を見つける時、そういうやり方で見つけたりするものだ。人間らしく正直な暮らしをしたいと願った杜子春に、一軒の家と畑という最後で最高の贈り物を渡した鉄冠子は素敵な仙人だと思った。

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2021年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

収録作品は、『秋』『黒衣聖母』『或敵討の話』『女』『素戔嗚命』『老いたる素戔嗚命』『南京の基督』『杜子春』『捨児』『影』『お律と子等と』『沼』『寒山拾得』『東洋の秋』『一つの作が出来上るまで』『文章と言葉と』『漢文漢詩の面白味』
また最後には同時代人の批評も載っている。

『素戔嗚命』は長いせいか、よく覚えている。正直、素戔嗚命に感情移入はできなかった。というか性格が悪いと思った。特に娘と娘の彼氏に対して。

『南京の基督』では、名状しがたい気持ち悪さを感じた。良さが分からなかった。

『杜子春』はある程度話は知っていたが、読んでみても面白かった。人間の真理をついているように感じた。

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2022年09月19日

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