あらすじ
経済不況に加え、将来不安から閉塞感をぬぐえない日本社会。理念と政策全般にわたる全体的構想の手掛かりは何か。進行する少子高齢化のなかで、社会保障改革はどうあるべきか。資源・環境制約を見据えて、持続可能な福祉社会のあり方を論じながら、「成長」にかわる価値の追求から展望される可能性を提示する、問題提起の書。
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Posted by ブクログ
内容:
「(経済)成長」・「物質的な富の拡大」という目標が機能しなくなった現代において、「定常型社会」という新しいコンセプトを提示する
MEMO:
・定常型社会
① マテリアルな(物質・エネルギーの)消費が一定となる社会
② (経済の)量的拡大を基本的な価値・目的としない社会
③ <変化しないもの>に価値をおける社会
・情報の消費から、時間の消費。
・ひいては、経済とは離れて、時間自体を楽しむこと。
・福祉政策が需要の増加(経済の拡大)に寄与する点をあらためて認識できて面白かった;
Posted by ブクログ
以前から広井良典氏の著作には関心があり、初めて読んだのがこの一冊。
「持続可能な福祉社会=定常型社会」という概念を軸に据えながら、社会保障、環境、コミュニティなどについても述べてある。
話がかなりいろんな方向に波及しており、論の根拠があまり示されていないような箇所もあったが、非常にわかりやすく、構想自体もとても魅力的なものであった。
「学びの流動化」「時間の消費」といった、これから学んでいくうえでも重要な概念を得ることができた。哲学的な内容にもっと踏み込んだ彼の著作もぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
経済不況に加え、将来不安から閉塞感をぬぐえない日本社会。
理念と政策全般にわたる全体的構想の手掛かりは何か。
進行する少子高齢化のなかで、社会保障改革はどうあるべきか。
資源・環境制約を見据えて、持続可能な福祉社会のあり方を論じながら、「成長」にかわる価値の追求から展望される可能性を提示する、問題提起の書。
[ 目次 ]
第1章 現代の社会をどうとらえるか―環境・福祉・経済(基本的枠組み 二つの対立軸―富の成長と分配)
第2章 個人の生活保障はどうあるべきか―ライフサイクルと社会保障(「インフォーマルな社会保障」とその解体 これからの社会保障)
第3章 福祉の充実は環境と両立するか―個人の自由と環境政策(機会の平等と潜在的自由 社会保障と環境政策の統合)
第4章 新たな「豊かさ」のかたちを求めて―持続可能な福祉国家/福祉社会(「成長」という価値―経済システムの進化 定常型社会―時間観の転換 新しいコミュニティ―定常型社会における個人と公共性)
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