あらすじ
一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
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Posted by ブクログ
大好きな作品。
この物語は死者と会っても、「それでも人生は続いていく」ということが意識されている感じがしてより現実味があった。
好きなセリフ:こういうのはね、巡り合わせなんだよ。
Posted by ブクログ
使者(ツナグ)を仲介として、生きる者と死んだ者が1夜限りの再会を果たす。死者は生者に一体どのような思いを伝えるのか、それぞれ三つの視点で描かれ物語は進んでいく。
初めてこの作者の本を読んだが、人間の心理、心情を描くのが上手い人なんだなと思った。登場人物がどのような性格をしているのか簡単に想像できるので、とても読みやすかった。
自分の中で一番印象に残ったのは3章の 親友の心得 だ。なかなか救われない終わり方だったが、生者と死者が会うことの重みを感じれたので良かった。
この小説は綺麗事だけで終わらないからこそ、人間の生々しさの先にある感動を味わうことが出来たのだと思う。
結果としてめちゃくちゃ面白かった。またこの作者の本を読んでみようと思った。
おもしろい
こんなからくりがあったなんてなぁ。嵐と御園のお話は、嵐の御園に対する嫉妬の気持ちややり場のない怒りみたいなものは理解できるから読んでいてとってもしんどかった。御園が生きていた間は憎くて目障りで仕方なかっただろうし、いくら凍った水が死因ではなかったものの実際は御園に敵意も殺意も見透かされ、失ってから親友の存在をありありと感じ、そのうえ親友が主役を務めるはずだった劇もやり遂げた嵐はどんなに胸が張り裂けそうなほどつらかっただろう。
Posted by ブクログ
設定や描写があまりにもリアルで読み入ってしまった。命の儚さ、生きている者としての責任について考えさせられる。死者にはもう2度と会うことができない現実だからこそ、今生きている人たちを大切にしようと思える。
Posted by ブクログ
1章ごとに話はしっかり独立しているのに全体を通しての流れは綺麗で、まるで連ドラを見ているかのような小説でした‼︎依頼をする生者と依頼を受ける死者、どちらの側からも会えるチャンスは1回だけという設定が、いかにお互いがその人に会いたいと思っているのかという強い気持ちを表すのに効果的だったと思います。特に「長男の心得」の話が印象的でした。最初は「ツナグ」の存在など全く信じておらず典型的な頑固親父のイメージだった依頼者の長男が、死者である母と再会し泣いてしまう様にはぐっとくるものがありました‼︎