あらすじ
宗陵元との深夜の死闘を演じた朝丘剛は、熱も冷めやらぬまま神戸を後にする。劉栄徳、由佐肇――二人の達人を破るべく武者修行を続ける剛。漂泊の星の下に生まれた男に安住の地はない。岡山に美作竹上流の本拠を訪ねた剛は鉢須賀了太に出くわす。偶然の再会にライバルたちの血は滾る。『修拳会館』で心の技を磨いた鉢須賀に道場破り同然の試合を申し込む剛。かつて闇試合で激闘を繰り広げた二人に決戦の幕が切って落とされた! 〈解説〉吉野 仁
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Posted by ブクログ
今回も三巻と同様、蜂須賀の「覚醒」ぶりにシビれまくり。以前はまさに修羅や鬼のような男だったのに、今や菩薩のような印象すら受けます。
対する剛は過去の蜂須賀そのもので、二人が相対する場面では、気づけば人間としても武道家としても成長した蜂須賀の方に肩入れして読んでいました。
その理由はおそらく、天才肌の剛よりもより苦悩し、悩んでいるように見えた蜂須賀の方に同情や共感したからなのかと思います。
ただ、剛の方も蜂須賀に敗れ、ようやく「本当の強さ」に気づき始めるので、最終巻に剛がどのように変化・進化するのかを楽しみに待ちたいと思います。