【感想・ネタバレ】思想の中の数学的構造のレビュー

あらすじ

レヴィ=ストロースが“発見”した親族の基本構造は、まさに現代数学の「群論」そのものであった。それは20世紀の構造主義が、ヨーロッパの正統の流れを、すなわち古代ギリシアにおける思弁と数学の幸福な結合を、現代に“再発見”したことを意味した。そこから見えてくるものは何か。プラトンのイデア数、ライプニッツの予定調和説、カントの認識論、ヘーゲルの解析学/歴史観、ニーチェやオルテガの遠近法主義、フッサールの現象学、さらに、中国周代の易に見る二進法、孟子における階級と関数概念など、精緻な数学的アプローチと該博な知見から生みだされた、ユニークな比較思想史的論考。

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Posted by ブクログ

ギリシャ以来の数学と背景にある思想の羅列がと思ったら東洋 特に中国の数学的思想を取り上げている、面白い 陰陽が0,1の概念となっており易学が群論的思想を形成している。八卦 十二卦 の「消息」という概念が素晴らしい ちょっと勉強してみようかな ☲のや☷ 五行も数学観点がら読むとおもしろうそうだ、孟子の時代の比例論や階級 東洋の税制の概念などの発達も理解できそうだ。 しかし、なかなか難しい

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

古代ギリシャに端を発し、近代ヨーロッパにおいて哲学者でもあったデカルトやライプニッツによって解析幾何学や微分積分など現代の数学の重要な分野を確立し、それが後にレヴィ=ストロースの構造主義にも繋がるなど哲学と数学はとても繋がりが深いことがよく分かる一冊。
哲学書の難解さを少しでも理解しようと読み始めたけど、西洋のラテン語とギリシャ語と英語の語源や陰陽や五行、八卦など中国における数の概念も数学の理論に通じる面白さ。
自然の仕組みを客観的に捉えようとする数学的思考と自然の摂理求める哲学的思考。
日本の高校では文系と理系とに分けて教育をしていく中で生徒自身がそのカテゴリーに自らを当てはめてそれぞれの苦手意識を増幅させてもいるのかなとも考えた。

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これはすごい本だ。数学と哲学の繋がりについて記述してある。

外延ー内延の引き起こすパラドクスについて。

なかなか面白い本だった。
個人的には数字の差別に対する紛糾が主体的すぎて可愛かった。

何度も読み直したい本。

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2014年12月31日

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