あらすじ
愛される商品・サービスの開発には常識の枠を突破したアイデアが必ずあった!
ヨーロッパから世界へ――心を揺さぶる商品を生み出すとびきりのアプローチ
高性能なのに簡単でしゃれたサーモスタット、リラックスできる画像診断装置、5本指アウトドアシューズ、ハイファッションレンタル、リビングベッドルーム……
固定観念を覆し、生活を一変する斬新な製品やサービスはこうやって生み出された!
企業や組織におけるリーダーシップやイノベーションの専門家である著者が、アイデアが多すぎて迷いがちな時代に、最高のヒット商品・サービスを生み出す新たな開発手法「意味のイノベーション」を、豊富な事例とともに明かします!
◆最高のヒットをつくる大原則◆
・HOW(手段)でなく、WHY(目的)から始める
・ユーザーの意見でなく、自分のアイデアから始める
・たくさんのアイデアはいらない、1つを大事に育てる
◆最高のヒットをつくる手法「意味のイノベーション」のプロセス◆
1. 自分:ストレッチ 自身の仮説を、批判精神を持って、深め、広げる
2. ペア:スパーリング 信頼できるパートナーとペアを組み、疑問をぶつけ合う
3. ラディカルサークル:衝突と融合 複数のペアが集まり、異なる仮説を比較、融合する
◆本書で紹介している世界のヒット商品・サービス◆
・フィリップス(オランダ)AEH(リラックスできる画像診断装置)
・ビブラム(イタリア)ファイブフィンガーズ(5本指アウトドアシューズ)
・アルファ ロメオ(イタリア)4C
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Posted by ブクログ
人生をこんなんでなくチャンスと捉える人のための本。意味のイノベーション。人間は外せなく目的によって評価されていると信じる人のための本。生活のソリューションでなく贈り物である。意味の探索についての本。
意味のイノベーション、ジョブ理論とも言ってることは共通しているように感じる。
デザインとついているが、いわゆるデザインの本ではなく、企図するという意味のデザイン。
メモ
・意味のあるビジョンが一つあれば良い。
・批判精神と自分自身から始めることが重要
・問題解決のイノベーションと逆で内から外、批判精神からイノベーションを生み出すのが意味のイノベーション
・ヤンキーキャンドル。蝋燭はあかりから香りへ。温もりの提供に価値が感じられるように。
・人は理由に心を捕われている。方法以前に。
・新たな意味の発見が重要になっている理由
経済的な豊かさ、機会が多様にある世の中(選択肢が多すぎるが故に理由を求める)、変化の激しさ。
・新しい意味を描くべきタイミングを見極めるための問い
市場の動きに大きな変化はあったか
業界で重要な問題解決のイノベーションが起きているにもかかわらず、
製品に興味を失っている顧客の不満を感じたことはないか
市場で新しい動向を見せ始めている分野があるか
・メンバーに共通する特性
既存の状況に満足していないこと
変化を恐れず期待を持っていること
批判と熟考を楽しめること
・メンバーの組み合わせ
思慮深さと冒険的
経営トップと社員
多様な個人の組み合わせ
コアと周辺
Posted by ブクログ
#意味のイノベーション の本と言えばこれである。
いくつかのヒット商品においてこれまでの常識が通用しないものの解釈として「意味」により説いている。実例と説明がリンクしているのでわかりやすい。
また「意味のイノベーション」のために大切な「批判精神」「解釈者」という概念も取り上げており、単なるアイデア本ではなく実務に使える深みを与えている。
イノベーションに関する他の本を読んでいる人ならすぐに読み終えられるし、その際に受ける視点変化による気づきも深い良書である。
Posted by ブクログ
「これは意味の探索についての本である」という冒頭の通り、イノベーションには2つあり「問題解決のイノベーション(問題解決)」と「意味のイノベーション(意味)」。
【2つのイノベーション】
問題解決はHOWを考える、意味はWHYから考えて問題の再定義をするとあったが、そもそもHOW議論するのは思考プロセスとしていけてないと思う。また、意味については内→外の発想だとあったけれど、もっと厳密に言うなれば外→内→外で、まずは現場の声(WHAT)があって、何が問題の根源かを考え(WHY)、施策を考える(HOW)だと考える。つまりは、問題解決の定義をし直しているだけかと。
意味のイノベーションに大切な要素は2つあって、1つにHOWという自問を投げかけるための「批判精神」がある。
例えば、エアビは宿泊施設の意味を、標準化された部屋で安全に休息する場所から、新たな人々と出会い、その場所にある本物の生活に浸る機会に変えたのである、と定義した。そのことがイノベーションだといっている。
*批判は決して自分一人で行う必要はなく、まずは身近な人にしてもらう仕組みが必要。そういう意味では、Leanな考え方と一緒で、高速回転で自分のアイデアを叩くことの大切さを説いている。
も一つ重要なことは「自分自身から始める」ということ。つまり自分が不足・不満を抱いているものへの想いが問いをうませ、イノベーションを生むのだということだ。例えばサーモスタットの開発では、創業者自身がまず自分自身と家族の愛するサービスを考えていた。
【新しい意味を生み出す】
その源泉は何だろうか?意味のイノベーションを起こすために見直すべきポイントは4つある。
「市場とのズレ」:潜在ニーズをとらえられてる?
「コモディティー化」:よくわからん機能追加だけでいいの?
「新技術の機会」:現場に掛け合わせて何かできない?
「自社分析の欠如」:思考停止になってないか?