【感想・ネタバレ】少年たちは花火を横から見たかったのレビュー

あらすじ

やがてこの町から消える少女なずなを巡る典道とその仲間の少年たち。花火大会のあの日、彼らには何があったのか。少年から青年になる時期の繊細で瑞々しい時期の友情と初恋の物語。映像化されなかった幻のエピソードを復刻し、再構成し、劇場アニメ版にあわせて書き下ろされた、ファン待望の小説。テレビドラマ版『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』のOAから、24年の歳月を経てよみがえる、原点ともいえる物語。岩井版の『銀河鉄道の物語』。本書の本編のあとに書き下ろされた「短い小説のための長いあとがき」には、本作品を、始まりの部分から深く楽しむための創作秘話が書かれている。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最後に書いてあるナズナの意味にはっとした。これも1種の伏線なのか?
好きだーって叫ぶところにグッときた。こんな青春過ごしてみたい人生だった。

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2023年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作こそがある意味で原作であり、もう一つの軌跡。少し大人になった典道のあの夏の日の回想。僕らはまだ子供だった。自分の気持ちの説明もできず、理性も芽生えていない。うまく表現できない感情を持ったまま、言葉を放つ。友達とは変なノリの連続で、急に叫び出す。そんな中、なずなとの出会いは永遠の記憶となった。なずなも同じ。「不思議な玉」を見れば思い出す。だから渡した。典道に覚えていてほしくて。そして典道との「かけおち」がなくなるなんてもったいないから。だからこそ、定められた運命の中であの日はかけがえのないものになった。

岩井俊二さんのあとがき、典道らがあの頃なにを思っていたのか(特に第十章とか)、映像だけではわからない部分が知れて色々とスッキリした部分もあり、読んで良かったと思う。最後に「なずな」の意味も知り、あぁ……切ないよ。。。
ドラマ版は見てないが、映画版とアニメ版、そしてこの小説版で一つの作品のようだ。

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2023年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」はモストフェイバリット。
アニメ映画は惜しいと思った。
「短い小説のための長いあとがき」が読みたくて買ったが、意外と本文も楽しめた。
映画版との違い、というか気になったのは、
・「銀河鉄道の夜」への言及。
・なずなと二段ベッドで、というシチュエーション。(をいをい!)
・なずなの鬼母が結婚式前日にかけおちを考えていたという挿話。(「卒業」未遂。娘による真似。)
・自転車で二人乗り、海岸で貝拾い、大きな真珠玉。(アニメ映画への目くばせ。)
・なずなが転校……肩の荷が下りたような安堵感。(わかるぅ! でも知らなかったからこその抒情だったと思うので、この改変は大きい。)
・花火大会以後険悪になり、高2で純一から聞いた、少年たちの灯台行き。稔の火傷。(下へつながる。)
・例のプールシーン。大泣きする感受性が失われて大人になるのだとしたら、あの夏はそのはじまりだった。(子供目線そのままではなく、その後も緩やかに含んでいる描写。)
・「願い事言ったら、叶うかなと思ったけど、もったいないから使わなかったよ」(アニメ映画への目くばせだが、もはや奥菜恵の声で脳内再生されるので、この一言の追加は嬉しい。)

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2022年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アニメ映画の原作版を読んでいたので、展開については予想がついていたが、映画とは描写が異なるので面白く読めた。

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2017年11月26日

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