あらすじ
「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか、平べったいのか?」
夏の花火大会の日、港町で暮らす典道は幼なじみと灯台に登って花火を横から見る約束をする。その日の夕方、密かに想いを寄せる同級生のなずなから突然「かけおち」に誘われる。なずなが母親に連れ戻されて「かけおち」は失敗し、二人は離れ離れに。彼女をとり戻すため、典道はもう一度同じ日をやり直すことを願うが――。繰り返す1日の果てに起こる、恋の奇跡の物語。
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Posted by ブクログ
個人的にすごく好きです!期待以上*\(。・∇・。)/*
タイムループ系のストーリーが好きなのもあって夢中になってスラーッと読み終わってしまいました!
深い話ではないけれど、爽やかで少し甘ずっぱい夏にぴったりの作品です!
綺麗な景色がたくさん登場したので映画も見たいなと思いました!
Posted by ブクログ
何年か前に映画化してたものです。
内容は少し短く感じましたが、綺麗にまとめられているように思います。
内容としては少しずつ世界を変えながら最終的には戻りますが、そこの過程が面白かったです。
Posted by ブクログ
「私が勝ったら、何でも言うことを聞いて」
夏休みの花火大会の日。島田典道は小学校の時から気になっていた及川なずなに、親友の安曇祐介も想いを寄せていることを知る。真夏のプールサイド、いつものように祐介とふざけていると、二人はなずなから突然、50メートルの競泳で"賭け"を申し込まれる。
賭けに負けた典道は、その日の夕方、親友の祐介がなずなから花火大会に誘われたことを知る。しかし典道は、何故かなずなと花火大会へ行くことになってしまう。事情が飲み込めない典道は、家出をして来たと言うなずなと共に花火大会へ足を向けるが、なずなは彼女の母親に連れ戻されてしまった。彼女を取り戻すため典道は、花火大会の同じ一日を繰り返す。繰り返された世界が間違った世界だとしても、何度も何度も、ただ、彼女を取り戻すためにーー。
親の庇護がなければ生きていけず、自分の進む道の選択を強いられる子どもたち。まだ大人になれないが故に変えることのできない現実だけが残って、リアルな切なさが胸に迫る。
典道となずなが何度もすれ違い、何度も繰り返しやり直して最後にたどり着いた世界は、二人が望まず、世界が望んだ世界。あるべき現実のカタチにようやく気付いた二人は、別々の道を歩き出す。そして静かに夏が終わる。
この物語の面白いところは、本当の世界と、もしもの世界1〜3の時系列がずれているところ。典道の物語の裏に、祐介となずな、それぞれが主人公の物語があり、それぞれの"本当の世界"が存在すること。誰かの"本当の世界"は、他の誰かの、あったかもしれない"もしもの世界"。
そのことに、どれだけの人が気づいて読んだだろう?
Posted by ブクログ
映像作品を文章にしたということと、筆者である監督自身があとがきで記されていますように、この作品を初めて小説で読んだ人には、伝わりづらいところが多々あります。
とはいえ、私は、こうした、若さや青春特有———と思わせて、最早近頃は大人にとっても珍しくない、「くどくど」な周り道が、大好きだぁぁぁ!という思いを再確認致しました。笑
小説から生きるヒントを学ぼうという人ももちろんいるとは思いますが、多分、ヒントに、直接的で実利的なものを求める人は、そもそも小説ではなく、HowTo・ノウハウの本を読むのではなかろうかと私は考えます。
であれば、実利的でないのなら、小説は何を読むものなのか?
その問いの答えこそ、「くどくど」なのです。笑
多分、言い訳や嘘を一度も体験したことがない人はいないはず。そしてそういう、羞恥心や自尊心のための、いわば「くだらない」価値観や態度を、人はある程度の年齢や体験を繰り返すことで、やがて克服していくのです。
そしてその告白が早い人もいれば、開き直って生涯その不器用な性格と付き合うことを決める人も、はたまたなんとなく不器用なまま生きている人もいるでしょう。
思うに私にとって小説とは、そうした、生きる志を持つまでの、さまざまな、年齢、男女、それぞれの条件の人々が出会い、心を通わせる、まさしく本作に登場する「もしも」のような、不思議な寄り処なのです。
器用に生きられる人にとっても、小説は、不器用であった頃の自分を懐かしむものであり、今一生懸命に生きる人へ「なんでそんなに不器用なのか!」と責めるのではなく、自分にも不器用な頃はあったと、肌身に馴染む感覚で思い出し、やさしくなれるきっかけとなることでしょう。
そして今現在不器用な人にとっては、まさにこうした小説の「くどくど」の先にある、勇気ある行動、姿にこそ、影響され、少しずつ、ゆっくりと変わっていけるきっかけとなることでしょう。
皆さんにとって、なずなちゃんと典道くんの「くどくど」な寄り処が……幸せの道標となりますように。
Posted by ブクログ
アニメ版鑑賞済み。ドラマ版未鑑賞。アニメ版を見て、不満があった為、文章を読んで理解の助けにしようと思ったのが鑑賞動機。結論から言えば、アニメ版でよく分からなかった部分は理解できたので私的には満足。ただ、中学生にしては好きな子への反応などがちょっと子供っぽい反応をするのが気になる。もう少し大人びた行動をするとも思うのだが自分の気のせいかな?。感想はこんなところです。
Posted by ブクログ
YouTubeで主題歌を聞いて、映像が綺麗で話が気になったので。
アニメで観てみたいなぁと。
文書では想像しにくい部分があるかなと...。
真夏に中学生の2人物語が甘酸っぱくて可愛かった。
もしも玉を投げるともしもの世界にいける話。なずなが好きで一緒にいたいからもしも玉を投げる典道くん。
夜に灯台登って花火見るとかいいね、青春。
なずなといたいからってかわいいね。
海の中でキスするシーンもかわいくてよかった。
でも話の内容は少し?薄いと思った。
茂下(もしも)って名前はもうちょっとなんかなかったのかね...ネーミングセンス...。笑
機会があればアニメ見てみたい。
Posted by ブクログ
「もしもあの時ああだったら…」が叶う物語。
けれど、その願いが叶うことで自分の周囲に異変が起こり始めます。
最初はスイカバーの形から始まり、その他身近にある物の形等がどんどんおかしなことになっていきます。
あるべき形から変わったものがある世界=正しい世界ではない。
あるべき形のものがある世界=正しい世界。
という考えが面白いなと思いました。
正しい世界に戻った最後、一人で戻るなずなに何も言えない典道。
次に会った時にはもしも玉を投げた時のように大きな声で、なずなに自分の気持ちを告白してほしいと思いました。
(きっと顔を真っ赤にして言うんだろうな!)
Posted by ブクログ
昨年の「君の名は。」のように8月映画公開を待つか、小説を先に読むかでしたが今回は先に読む方を選択。
ヒロインの女の子と一緒にいたいから、助けたいから"もしもの世界"をやり直すボーイ・ミーツ・ガールを主軸に「時をかける少女」・「銀河鉄道の夜」をうまく融けこませたような物語でした。
電車車内でなずながアカペラで歌う「瑠璃色の地球」は自分が中学校の合唱コンクールでクラスで歌った合唱曲でもあったので懐かしくなりました。ピアノのメロディがきれいで歌詞も日本語が美しいですよね。
最後のシーンは映画館でどのように画かれるのか、確かめてみたい気持ちにさせられます。アニメーションならではの美しさに期待です。
どちらが好いという訳ではなく、岩井俊二:著の「少年たちは花火を横から見たかった」と読み比べてみるのがおススメです。違いが楽しめます。