【感想・ネタバレ】汚物は消毒です(5)のレビュー

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Posted by ブクログ 2018年06月18日

一瞬、この(5)の表紙を書店で見て、「ビクッ」となってしまったのは、もしかして、私だけだろうか
ちょっと、これ、怖すぎやしないですかね、田口先生
『汚物は消毒です』のジャンル、テーマが「清掃コメディ」ってのが理解できているけど、サスペンスに鞍替えか、と思ってしまった
ましろさん、この顔じゃ、裏の清掃...続きを読む業者だって勘違いされちまうよ
まぁ、ましろさんほどのスキルがあれば、ヤバい汚れも、マズいゴミも完全に片付けちゃいそうだけど
もちろん、そんな内容にはなっちゃいない
ただ、これまでとは違うってのは、間違いない
ストーリーと人間関係が、大きく動き出した
上手く言えないが、田口先生が今までとは違う作品を作ろうとしている、と私に感じられる
『DCD』はサイキックアクション、『姉ログ』は妄想コメディだったが、どちらも、恋愛色はあまり濃くなかった
しかし、この『汚物は消毒です』は恋愛漫画の要素が強く、この(5)では、その割合が大きくなっている
司の、自分に向けられている恋愛感情に鈍いって個性は、やけに現実感がある。そんな鈍感さに、読み手は不思議と親近感が湧く
もっとも、自分の恋心に気付いて貰えず、ヤキモキしている透子はたまったもんじゃないよな
司が単にニブチンなら、まだ良かったんだろうけど、彼が時たま、ドキッとさせてくるような言動をしてくるもんだから、余計に好意が募り、嫌いになれない
まだ、三角関係にはなっていないが、ましろさんの反応を見る限り、司に対し、義弟に対して抱く感情とは異なるモノが、小さくとも芽生えだしている可能性はあるのか
このままじゃダメだ、と透子は思いきった行動に出る。女性からすると、彼女のように雪の中、男が来るまで待つ健気な女子ってのは、応援したくなるんだろうか、それとも、鼻に付くんだろうか
男からすると、と言うよりは、少なくとも、私がこれをやられたら、今までとは同じ接し方が出来なくなるのは間違いない
果たして、司は、どんな答えを出すのか
この引っ張り方は、相当にハードルを上げてしまっているが、田口先生なら、見事に、こっちの期待に応えてくれるだろう
巻末の『姉ログ 特別篇』、これは嬉しかった
次巻でもやってほしいが、できたら、弟sがどこかの定食屋で相席になって、それぞれの姉が個性的である事を語り合うような内容も読んでみたい
どの回も面白いが、個人的に推しなのは、第51話「男同士の会話」だ
再婚って設定がある以上、これは避けて通れない
幼稚園児や小学生の低学年ならまだしも、さすがに、高校生になっていると、義理の父親と打ち解けるのは、そう簡単なことじゃない
緊張している司に、自らもまだ、距離感を掴めていない、と明かす事で、自分と言う人間を見せるお父さん、やるなぁ
この台詞を引用に選んだのは、父も強ければ、娘も強いな、と感じたので
色んな強さが、世の中にあり、人それぞれだけど、自分が「好きなもの」を好きと言え、その為に手を抜かないで動けるのも、確固たる強さだろう
そんな彼女にカリスマ性があるのは、何らおかしいことじゃない

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