あらすじ
【電子限定描き下ろし付き】「おめえさんのものだぜ…? 髪の毛の一本一本までおめえさんのものだ…」元・殺し屋の雪は、お人好しの医者・松庵と、ささやかながら満ち足りた日々を送っていた。だがある日、往診から戻ってきた松庵に女のおしろいの匂いを感じ取り、家を飛び出して―― 孤独で宙ぶらりんの男二人が出会い、いつしか掛け替えのない存在になる。異才が描く純和風BL、第一部完結。
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Posted by ブクログ
なにゆえに『雪と松』だったのか、作品が雄弁に物語っている。今、個人と個人の結びつきについて、カテゴライズからはみ出る事について、闘っている人は多いだろう。どこにも属せない関係は「認知」されないのか?目に見えないのか?ここにあるのに…ここに二人が居るのに。「恋愛」とくっつけて単語になってしまうが「愛」はそこら中に実は溢れていて、それは日常に当たり前にあるものなんじゃないだろうか。「恋」は感情主体で発言したり「憎」に変わったり変幻自在だが「愛」はただそこに在るだけ。
人物が素敵過ぎて…
久しぶりに読後心地よい作品に出会えた。
料理を作る先生、ずっと作ってもらっていた側の雪さん。それが最後、雪さんが先生のために食べやすいよう切ってあげる気遣いを見せる側になっていて。背が縮んだ先生を背負う雪さんとの会話。それぞれの年月の深みや関係性を最後数ページで見事に表現してまとめていた。上手いなあと思った。
Posted by ブクログ
雪と松』⑴〜⑶読んだ。
お人好しオッサン医者と、美形の元殺し屋。
この凸凹のバランス。
本作、まぐわうシーンで、示唆する描写が多い。例えば激しく打つ波がザパーンと描かれてたり。面白い。
波に対して、肝心の抱き合ってる2人は、春画を思わせる“静止画”。あえて動きをつけない
あと粋な言い回しが多い。
現代風に言うと“キザ”。カッコイイ。
物語はしっかり時代劇モノ。
2人だけの世界じゃないのが良い。
とくに3巻は心温まるエピソードが多く、最後は涙ぐむ。
そしてエロチックさは忘れないというバランス。
3巻で歴史の勉強するとは思わなかったけど…。
Posted by ブクログ
2巻未読だけど気になって先に3巻を…。雪の嫉妬深さやめんどくささが際立ってた~。でも先生は振り回されながらも幸せそうだもの。
明治に入ってからの二人の姿に感動。完結かと思ったら第二部に続くんですか