あらすじ
ゴルゴ13を直木賞作家・船戸与一が描く!
直木賞作家・船戸与一が、劇画最高峰「ゴルゴ13」を描いた、最強のエンターテインメント!
作家デビュー前、外浦五郎の筆名で脚本にたずさわった「ゴルゴ13」作品の中から、選りすぐりの3話をみずから小説化。その第1話をお送りする。
冷戦時代、米ソは極秘に生物化学兵器を共同開発していた。「死霊の泉」と呼ばれたその物質は、きわめて高い殺傷能力を持ち、解毒方法もない。
両国の元工作員は、この事実の隠蔽を画策。大量に貯蔵されているこの猛毒を証拠もろとも消し去るため、最高のプロフェッショナルを送り込む。
依頼を受けたゴルゴ13は、パラオ共和国の無人島、コロール島に姿を見せる。だがそこには、ゴルゴとほぼ同じ足取りで秘密工場への侵入をもくろむ、もう一人のプロがいた。
日本兵の魂が眠る孤島でプロ中のプロが対峙したとき、予期せぬドラマが生まれる――。
稀代の名勝負と賞されたクライマックス、ぜひご一読ください!
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Posted by ブクログ
船戸与一『落日の死影 ゴルゴ13ノベルズ1』小学館文庫。
船戸与一が作家デビュー前に外浦吾朗の筆名で脚本に携わった作品群から3作をセレクトし、小説に仕立て上げた全3巻のシリーズが3ヶ月連続でついに文庫化。船戸与一の作品で読んでいないのは、このシリーズだけなので文庫化を非常に楽しみにしていた。
面白い。非常に面白い。ゴルゴ13をビジュアルで理解しているだけに、描かれている文章が全て映像に変わるのだ。そして、読んでみるば、やはり船戸節なのだということを実感する。
米国大統領がオバマに代わったことを契機に、一計を案じた一部の上院議員たちが米ソの冷戦時代に共同開発していた負の遺産である毒物兵器を製造工場もろとも闇に葬ろうとする。その作戦に徴用されたのはデューク東郷ともう一人のプロだった…