【感想・ネタバレ】ナオミとカナコのレビュー

あらすじ

※本作品は、幻冬舎単行本『ナオミとカナコ』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。

望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美は、あるとき、親友の加奈子が夫・達郎から酷い暴力を受けていることを知った。その顔にドス黒い痣を見た直美は義憤に駆られ、達郎を排除する完全犯罪を夢想し始める。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」。やがて計画は現実味を帯び、入念な準備とリハーサルの後、ついに決行の夜を迎えるが……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

思えばミステリーをあまり読まない私は、
犯行を暴く側の話は読んだことがあるものの、犯行を企てて追われる側の話って読んだこと少ないかも。

奥田英朗さんという一点で読み始めた時はデパート外商部のお話かと思ってたけど、まもなくジェットコースターに乗せられて一気に終着点まで来てしまった感じ。この感覚、いい

直美は自分の家族のこと、やり直したかったんだろうな、でもそれが子ども故に出来なかったから加奈子と共犯になることで自分の過去もやり直そうとしたんじゃないかな。
加奈子が夫のクリアランスに乗り気になっていったのには正直驚いたけど、おいしい水が飲みたい、って理由が、さすが奥田英朗さんという感じ。
李社長も林さんも、達郎もその家族も、いかにもいそうな感じで全員生き生きとした登場人物。特に陽子が、加奈子に向かってちゃんとしたキャリアも積んでないあんたに私の人生汚されなきゃいけないの、と言った時は唸ってしまった。彼女は自分の人生の汚点になることを全力で避けようとしている。そういうことか!

ところで昔、母子日本へ帰国しようとした際に私のパスポートを見ながらヒソヒソ話されて、荷物検査まで手ぶらで連れ戻された。子どもはその場に残され、パスポートは取られた状態で、有無を言わさず連れて行かれた時は何もなくともかなりドキドキした。荷物検査の場所で、このスーツケースはお前のかと聞かれ、いやマジこんなスーツケース預けてないし、全く知らない、ちゃんとタグ見てくれよ、と強めに言ったらそのまま子どものところに返してくれてパスポートも戻されて出国出来たけど、それ以来出入国のあの瞬間は緊張する。最後のシーンが、途中から自分の体験もリンクしてきてもうドキドキ感半端なかった…

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文句なしに面白い、スリル満点
ただ、カナコが、大嫌いな男の遺伝子を持つ子供を即『よし産もう』てなるのはよくわからない。
ふつうに忌まわしい魂だし、一人で育てるのは苦労するよね。。意味不。。

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは、昔読んでいた!
読み始めてすぐに気がついたけど、面白いからまた読んでみた。

興奮する!
ハラハラドキドキ。
妹からしたら確かに唯一のお兄ちゃん。
でもDVに気が付いていたのなら助けてやれよ。
ごめんねじゃねーわ。
元カノで前科ありなんだから家族も見て見ぬふりすんなーだわ。

無事に出国できたんだよね?
二人で幸せになってほしいねー。

殺人を肯定しているわけではないけどフィクションだからこその感情ね。

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2023年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以前観たドラマの原作。ドラマの内容はうろ覚えだったが、読んでいるうちに思い出した。展開は同じだが、中盤から結末にかけては異なっていたので最後まで楽しめた。執念深く追い詰める陽子と、それを強い信念で跳ね除けるカナコ。それを助けるナオミと朱美。最後の逃走シーンはハラハラドキドキした。2人は逃亡先でどのような生活を送るのやら。

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2023年09月27日

ネタバレ 購入済み

圧巻の後半

高校の頃大好きだった奥田さんの本を久しぶりに読んだ
相変わらず、登場人物が感じるストレスの描き方が本当に上手…

後半が特に圧巻で、読む手が止まらなかった
じわじわと追い詰められつつも、
夫から解放されて逞しくなっていくカナコを心のどこかで応援してしまう
最後はわりとあっさり終わってしまったけど、
この2人ならどんな困難も乗り越えていけるのだろうと感じられ、
少ししんみりした

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2021年03月26日

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