あらすじ
「混迷の現代」を読み解くカギは「歴史」の中にある。古代ローマ史研究の第一人者によるはじめての世界史講義。教養としての「世界史」の読み方とは、「歴史に学ぶ」ということ、「過去と現在との関わり合いを知る」ということ。東京大学教養学部で28年間、教鞭をとった著者が教養として世界史をどう読むかを教える1冊。文明の発祥、古代ローマとの比較史、同時代史、民族移動、宗教、共和思想……世界史を読み解く上で大切な視点を新説や持論を織り交ぜて、わかりやすく、面白く講義する。 (目次より)第1章 文明はなぜ大河の畔から発祥したのか/第2章 ローマとの比較で見えてくる世界/第3章 世界では同じことが「同時」に起こる/第4章 なぜ人は大移動するのか/第5章 宗教を抜きに歴史は語れない/第6章 共和政から日本と西洋の違いがわかる/第7章 すべての歴史は「現代史」である
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Posted by ブクログ
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ(ビスマルク)
少し違った切り口で世界史を語っている本
1.文明はなぜ大河の畔から発祥したのか
乾燥化による人々の水辺への集中
めぐまれた環境に文明は生じない
2.ローマとの比較で見えてくる世界
ローマの歴史の中には人類の経験のすべてが詰まっている
3.世界では同時に同じことが起こる
アルファベット、一神教、貨幣が同時代に誕生した
産業革命だけはイギリスのみで起こる
→近郊で石炭などのエネルギーが手に入った
植民地の拡大で巨大市場が手に入った
4.なぜ人は大移動するのか
新大陸発見、戦争難民、奴隷貿易
気候変動による食糧不足→ゲルマン民族による大移動
→民族移動にがもたらす価値観の対立
5.宗教を抜きに歴史は語れない
かつては神々の声に従って行動
占いは神々の声の代用→デルフォイの信託
二分法→昔は右脳と左脳が別々に動いていた→
文字の誕生により右脳が退化→意識を持つようになり神々の声が聞こえなくなった
→一神教が必要になった
一神教は他の神の存在を許容できない→宗教対立は一神教の宿命
6.共和政から日本と西洋の違いがわかる
ローマを元とした欧米→為政者と民衆が近い
東洋→為政者はお上、民衆と距離がある→共和政が根付かない
7.すべての歴史は現代史である
6の理由により欧米は民主主義が根付きやすい
中国は世界初の国内植民地政策
民族のつながりを無視した国境は悲劇を招く
平和と反映が続くと人は退廃する
Posted by ブクログ
世界史を面白く読ませてくれる本ではないなと感じた。ある程度世界史の流れが頭に入っている人向きだと思った。
【印象に残った言葉】
・愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ(ビスマルク)
・明日死ぬと思って行きなさい、永遠に生きると思って学びなさい(ガンジー)
Posted by ブクログ
前提知識が乏しかったのもあり読むのに時間がかかった。古代からローマ使がメイン。
最後の文章、モラルが低下してる時は厳しさが欠如し自分にも他人にも優しくなる
現代だけではなく個人にも刺さった一文
他の著書も紹介していて読みたい本が増えました
勉強しなおしてもう一度読みたい
Posted by ブクログ
ローマ史が専門だけあって、ローマ史を元に世界の大きな流れの要所要所を紐解いていく。乾燥が文明発展に貢献したとかアテン神の一神教の名残りがモーゼにつながるところなど、ヘェーという気づきもあって面白かった。でも、タイトルから期待した内容とは少し違った。
Posted by ブクログ
今から三千年前以降、意識が生まれ、人が責任感を持って物事を判断するようになって今まで、戦争と平和、繁栄と退廃を何度も何度も繰り返している。
人間社会は繁栄すると必ず退廃していく。
どうすればこの問題を解決できるのかという学びは、勿論、自分にも得られていないが、繁栄が当たり前になって、そのことに気づいてさえいないのではないか。当たり前のことだがモラルの低下は、自分はそれをしても許されると思っているのではないだろうか。そういう世界にしてしまったのは自分にも責任があるだろう。
Posted by ブクログ
乾燥化すると、人々が水辺に集まってくる。少ない水資源を知恵を絞って活用しようとする。環境が厳しくなったことで文明が生まれた。四大文明。
ギリシアの民主政は100~150年間ほどで短期間。僭主政の期間の方が長い。民主政は4万人ほどの少人数だったから可能だった。▼サラミス開戦。下層民が戦争参加。発言力上がる。→ペリクレス時代
SPQR ローマの元老院と国民。ローマ帝国の国名。
※「四大文明」「五賢帝」という言い方は日本独自のもの。
Posted by ブクログ
久しぶりに歴史物ということで読んでみました。ローマ史をご専門とされている本村先生の著作ということもあり、ローマ史やギリシア史などに関する記載が多かったですが、歴史に学ぶということや、過去の出来事と現在の出来事の関連性など、色々と考えながら読むことのできる作品だったと思います。
この書籍に記載された本村先生の考え方が全て正しいというわけではないでしょうが、考え方の視点の一つとして捉えることや、共通事項は教養として知っておくことは大切だなと思いました。
Posted by ブクログ
面白くはあったが、途中くらいからちょっと違うかなという感じがしてきた
古代ローマ史に全ての人類史は凝縮されていることをいくつかの事例で説明しているがややこじつけ感も否めない印象
ただ、サピエンス全史的に人類史をいくつかの視点で捉えようとする取り組みは面白いが、もう一つ深めて欲しかったところ(論考が著者の主観に少し偏っている印象もある)
にしても、文明が登場した理由の一つに「乾燥化」があるというのは衝撃的に面白かった。環境的に恵まれていることは人類を発展させないのだ。
あと、一神教が登場した理由として文字の発明があるのでは、というのも面白い考え方。もちろん文字の発明は階級支配ともつながるし階級支配と一神教というのは結びついていると思うが、文字の登場によって左脳が右脳を抑制するようになり神々の声が聞こえなくなった、というのはほんとに興味深い。
Posted by ブクログ
教養としての世界史とあるが、特にローマをルーツとしている欧州人の思想、常識について述べられている。著者の専門が古代ローマ史ということもあり、何かとローマの話を引き合いに出してくる。
名前ローマ史でええやん!となる。
ただ、強い専門性はないので世界史をルーツとしたグローバルスタンダードやちょっと世界史を読み直そう、勉強し直そうという人におすすめの本。
考え方の切っ掛けやヒントをくれる。
私は中国史や東南アジア史も好きだったので、ん?となった。これら、特に後者は全く触れられない。
Posted by ブクログ
コテンラジオというpodcastが気に入ったので知識の補完できないかと思って読んでみたところ、最初の方は近しいものがあってとても面白かった。
読みすすめるに連れ、古代ローマを専門とする著者が専門外のことを書いてる部分が増えて、感想や想像が増えてきて辛くなってきた。想像で断定しない真摯さはあるものの書籍というフォーマットで専門外の割合が増えるのは悩ましいのと、【高齢者が話す専門外の知識は情報が古い】ことに改めて気付けたのは良かった。
知らなかったことが色々書いてあるのは面白かった。ジャガイモやトマトは元々ヨーロッパになかったとか、逆にアメリカに馬がいなかったとか。
Posted by ブクログ
これは歴史好きのためではなく、世界史を一般教養として学ぶ人のためのものだということをまず理解しなければならない。
内容は古代ローマ史がほぼ中心だが、教科書には載らない世界史の裏エピソードのようなものが面白かった。授業中の先生の豆知識のような感じで。。
大学の教授で学生相手に教えているだけに、世界史を面白いと思わせるかに重きを置きつつ今後の世界を考えることへの切り口になることが著者にとって喜ばしいことなのではないだろうか。