【感想・ネタバレ】MOUSE マウスのレビュー

あらすじ

ネバーランドは子供の島だ。河口に浮かんだ廃墟島に生きる子供たちは、腰に接続したカクテル・ボードから24時間ドラッグを大量摂取し、主観と客観、夢と現実が交錯する魔法の世界に住んでいた。他人の精神に意識を刷込む少年、幻覚の人造人間を操る少女。さまざまな力を発揮する彼らは、自らを「マウス」と呼んだ―フリークな少年少女たちの楽園を、SF界の新しい才能が、特異な言語感覚で描いたパンク・ノヴェル。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ドラッグによるトリップ感覚の描写が新鮮だった(とくに五感のそれぞれが入り交じって、音声を色で感じたりするところなど)。舞台設定はそれほど新しいものではないが(この辺に関してはマンガのほうが確実に先を行っている)、18才になったら出ていかなければならないという設定が、子供という刹那的で限定された存在をうまく表している。中盤がちょっとダレたが、最終話でマイティマウスが復活するところは、ビシッと決まっていてかっこよかった。19960927

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最終話のマイティマウス登場のあと、マウスたちのシンクロの最後にツクヨミとチハルが叫ぶのがかっこいい。「言葉で戦う」という発想は新しく、あふれる言葉のイメージもそれっぽいが、ちょっとゴシック趣味が入っているのが苦手(マウスたちのファッションについての記述もそう)。最後に銀色の巨人が現れて、機動隊を踏みつけていくというラストはちょっといただけない。やっぱり言葉に関するような形でかっこよく締めくくって欲しかった。共感覚のイメージはいろいろと使えそう。解説では「意識の変容(アルタード・ステーツ)」について書いてあったが、ティモシー・リアリーとかそのあたりの本も読んでみたい。20020822

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2018年10月15日

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