あらすじ
会社の合併によりコンビで仕事をすることになった本好きの装幀家・わらべと、売り上げ至上主義で本の内容は気にしない巻島。二人に任された次なる仕事には、ふたつの“探し物”が絡んでいた。幼い日、演奏で自分を救ってくれた名も知れぬ恩人に自分の出す自伝を届け、再び会ってお礼が言いたい盲目のヴァイオリニストからの依頼。人気作家の装画を任せる、新人イラストレーターを探す装画コンペの審査員。『装幀室』で巻き起こるドラマ、全二篇をお届けします。
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Posted by ブクログ
今回も本好きの胸を熱くさせるいいお話でした。
主人公の本河さんは根っからの本好きで本を愛するが故にいつも純粋に真っ直ぐ突き進む。その横には本河さんとは真逆の考えだったり思いもよらぬ発想で進んでゆく巻島さんがいる。
このふたりがチームとなりぶつかり合いながらもとってもいいものを生み出すんですよね(*´ω`*) 前回よりもふたりの息も合っていていい感じ。てか巻島さん。本河さんが何気にお気に入りですよね?
Posted by ブクログ
前作に引き続き面白かったです!
出版業界のことは全く分かりませんが現代では、SNSの声で事情が変わることもきっとあり得るのだろうと想像出来ました。
小説で知らないお仕事のことを知ることが出来たのとお話としてもとても面白かったです。
Posted by ブクログ
本の装幀が出来上がるまでを楽しく疑似体験させてくれるので、書店で本を見る目が変わります
今巻はミステリ仕立てもありで楽しかった!
是非続刊でわらべの勝利を見たいです!
なにより、巻島と本河の男女バディが恋愛関係を仄めかさないのが、本当に気持ちよかった
むしろこっちが、少しは進展してもいいよ!と後押ししたくなったくらい(笑)
Posted by ブクログ
どんな装丁になるかというわくわくと、謎解きの面白さ。2章だてで、1作目より章ごとの人物たちが深く掘り下げられている。
気軽に、楽しく読める。
3作目が出なかったのが残念。
Posted by ブクログ
本を選ぶときは最終的にはあらすじを読んだりするわけですが、手に取る時っていうのはやはり装幀の印象が重要なんですよね。購入してしまうと表紙を含めた本の外観はほとんど目にしなくなったりしますが、色々考えて作られてるんですよね(外観だけが装幀じゃないけど)。
Posted by ブクログ
本の表紙のコンペ。大賞に選ばれたものが問題になった。その時の巻島さんのセリフが今回の物語の骨子だと思った。自主規制という言葉は、言い換えれば「検閲」。まさにそのとおりだなと思った。
Posted by ブクログ
前作からは明らかにパワーダウン。
それぞれのエピソードの結末も
おおよそ読めてしまう予定調和で
一作目ほどの驚きは、もはやない。
「光をなくした目に、見えた音」
件の人物が近い人間であることなど
早くから想像がつく。
しかし…こちらの思いとは異なる人物で
それは意外で消化不良を起こしてしまった。
妻のみのりと「みーちゃん」は同一人物だと
思いこんでいたし そうであるべきだとも
思っていたのだが。そうでないと、なぜ
「みーちゃん」が自伝に登場したのか。
必然性がなくなってしまわないだろうか。
まさか読者のミスリードを誘うためだけの?
みのりと夏樹、どちらの行いにも同じ動機が
隠されている方が、よほど自然ではなかったか。
「検閲」
巻島の解決への動きは、読む前から手に取るように
わかっていた。そうして、いつもわらべの心情に
ほだされて動くという展開に…そろそろ飽きてきた。
装幀そのものにもっと深く切り込んだ物語になって
ほしい。
それに、そろそろわらべにも成長させてあげてほしい。
人を描いているのだから、歳月とともに成長するのが
当たり前だと思う。このままでは物語が「サザエさん」
のように…時の歩みを止めてしまいそうだ。