あらすじ
この本にはどんな表紙が似合うだろう? イラスト? 写真? それともロゴだけ? 紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう? こうして試行錯誤を繰り返して、時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが『装幀家』の役割だ。それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、その男の言葉が信じられなかった。巻島宗也。手がけた本がことごとく売れる気鋭の装幀家。「本の内容には目を通さない主義だ。中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」
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装幀について知りたかったのでネットで調べたところ小説があったので読んでみましたがとても良かったです!!
本のカバーデザインだけではなく本文、章扉も装幀家のデザインのうちというのは、知らなかったことを知るきっかけにもなりましたし、装幀をこれから見るのが楽しみになりました。
初めて読む作家さんだったので正直期待をあまりしていなかったのですがすごく読みやすい文章でお話も面白かったです。続編もすぐ読みたいと思います。
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一冊の本が出来上がるのには沢山の人達の努力が詰まっている。その中の装幀を作る人達にスポットを当てたお話。
装幀は本の顔であり、いかに読者の目を引けるか興味をそそり手に取ってもらえるかが重要。タイトルの置く位置や文字のデザイン、帯の文章など全てが噛み合って真の本の表情になる。
すごく胸の熱くなるいい本に出会えたなぁと思いました。私も色々な本の装幀を見るのが好きで、本屋さんに行くと何時間でも眺めていられる( *¯ ꒳¯*)
3章で明かされる本河と巻島の関係性も衝撃だったし、ラストすごく感動しました。オススメです♪
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本を読むのはもちろん、次は何を読もうかと本を選ぶこと自体が好きです。
評判を知って手に取る本もありますが、
初めて書棚の前で出会って、タイトルと表紙からのイメージ、裏表紙のあらすじ、帯などに惹かれるかどうかで、連れて帰るか決めています。
装幀室の話、とてもおもしろく読みました。
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プロローグ『硝子』
第一章『新撰組列伝』
第二章『僕の考えていること』
第三章『パンドラの箱』
河童ちゃんと巻島さんの出会いが素敵すぎて特に第三章に感動、続編が楽しみ♪
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ほかの方のレビューを読んで
「作家という仕事は本当に…
読んでもらわなければ
報われないのだ」と
思いました。
わらべが気に入らなくて
読むのをやめた方が
レビューされていますが
ちゃんと最後まで
読むべきだと思います。
本との関わりには
作り手か読み手かを超えて
個人のレベルで
人さまざまの事情があるのです。
私も最初から巻島に共感し
わらべの稚拙さに
イライラしていた人ですが。
でも最後まで読んで初めて
この作品の真価がわかります。
素晴らしい作品でした。
意外かもしれませんが
ミステリーとして、です。
最後まで読まなかった方には
この作品を語る資格はないと
思います。
作家の真意も
わらべのことも
巻島のことも
読まなかった人には
わかりませんよね。
こんな素敵なお話
久々に出会いました。
普通のお仕事ものだと
思っていたので 極上の誤算でした。
Posted by ブクログ
装幀家さんのお仕事小説
出版社の合併で装幀室も二社の担当同士が協力するかと思いきや水と油で、と楽しい物語
装幀の意味や効果を改めて堪能できました
ラスト付近では衝撃の事実も
元々、本を購入する時は装幀や帯も堪能するし(故に帯無しは買わない)、装画や装幀家さんの名前も必ずチェックするので、そのお仕事をされてる方たちの一幕を垣間見れた気がして、とても楽しかったです
Posted by ブクログ
装幀ってなかなか聞かないし話にも出ない
ところだったけどわかりやすくまとめられてて
面白かった
癖のある主人公に作家わかりやすいが
しっかりと楽しめる作品だった
ただ最後の巻島の今の仕事のスタンスになった作家
が河童やったんが少し強引気味かと
もうすこし伏線などあればおもしろかったと
思った
Posted by ブクログ
終盤まで雰囲気は良いけど佳作な感じーと思ってたら、最後、ご都合主義とは思うけど感動まで持って行った。
その余韻で読み終わるのでこの本は良かった印象。
でもこの本自体の装幀は微妙だと思う。主人公の女の子のイラストはかわいいけれど。
続巻もあるが、続くのかなこれ。
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面白い!
二人の会話のテンポが良くて読みやすいし、
どんなデザインになるんだろう、と興味が惹かれる。
最後にどんでん返しもあり、満足度の高い作品。
作家の他の作品も読んでみようと思った。
Posted by ブクログ
出版社が合併した事により、会社の内部は混乱中。
とりあえず暫くは、ペアを組んで仕事をする事に。
本大好きな主人公と組む事になったのは
一切読まない男性という、正反対の人物。
なのに、隙をついては、本を勧めている主人公が
なかなかにすごいというか、図太いというか…w
いや、これをかわせる相手もすごいですが。
しょっぱなからの、謎な主人公のあだ名も
わりと序盤で解決します。
なるほど…という納得はありましたが
具体的例(?)には引きます。
しかし、拍手を送りたい(笑)
装幀に関しての、熱い(?)闘いと
双方が隠していた事。
驚きもありましたが、それはそれで納得。
バーコードって、色変えても大丈夫なんですね。
Posted by ブクログ
本を愛する装丁家、本河わらべは、仰見書房の装丁室に務めている。
その仰見書房が楠木社と合併した。
そこで楠木社でベストセラーの半分を手掛けたという、凄腕装丁家、巻島宗也と組むことになる。
若さと、本への情熱で突っ走るわらべと、売上至上主義の俺様デザイナー。
当然のことながらぶつかりながら仕事をすることになる。
そして、装丁嫌いの売れっ子作家、湯川春仁の旧作を二人で装丁することになり、湯川がなぜ装丁嫌いになったか、巻島がなぜ本の内容を見もしない仕事をするようになったかが明らかになっていく。
――といった感じのお話。
テンポよく、サクサク読めるが、いかんせん、人物が割と平板。
「ぬめり感」(『舟を編む』)みたいな業界トリビアも、それほど面白いとは思えず・・・。
巻島とわらべの因縁も、なんか都合よすぎ?と思えてしまい。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて手に取った。結構面白かったのと続きがあるようなので続きも読む予定
たしかに見た目はね、大事。最近綺麗なキャラクターイラストの表紙の文庫多いけど好みじゃないと手に取らないからな。
2018.11.25
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本を読んでいて、表紙を見返すことが度々あります。何故本文に書かれているのと違う絵や色なのだろうと。
わざわざ本文と違う所に何か意味を持たせているのかと深読みした事もありましたが、どれだけ内容に忠実かという事よりもインパクト重視という事もあるのかと納得しました。
きっと本来の装幀室とはかけ離れているのでしょうが、これまで全く知らなかった装幀の事が少し分かったし、ライトノベルならではの破茶滅茶さもあって軽くて面白く読めました。
主人公「わらべ」って名前はどうなの?と思いましたが、なるほど「わらべ」です。
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本を売るための装丁か、本の内容に寄り添った装丁か…。私はどちらの装丁に惹かれているのだろうなぁと思いながら読んだ。このレビューでも、装丁買いだったと何度も書いているけれど、その装丁と本の内容はかけ離れていないと信じたい。けれども、売れる、手に取ってもらうということも大切なんだろうなぁと。大御所の作家さんが装丁を超シンプルにこだわってきた理由に考えさせられた。装丁って面白いなと思っていたから楽しく読んだけど、実は、この本は装丁で買ったわけではない。帯の紹介文を見て、手に取りました。
Posted by ブクログ
作品を読み取って内容を反映させた装丁
とにかく本を手にとってもらうための装丁
相反するようで
本当は両立するのがいいのだろう
先が読めてしまう話だけど、
本を作るためのこだわりについては、
なるほど、と思うことがあった
Posted by ブクログ
本の装幀を作るお仕事小説。
本好きでドジな(昭和ぁ)な女子(社会人)と
合併した会社からやってくるクールな男子(社会人)。
ストーリーは意外性もなく、
気持ちよく思い通りに進む。
しかし、ジャケットは
本を読む前に手にとらせるための、
本当に大切な広告だなぁと思う。
本も見た目が大事ね。
でも、残念、主人公の「わらべ」が苦手なタイプだった。
企業とは、社会人とはという
私の持ちネタのレクチャーをしたくなった。
そういうのが全然気にならない話もあるのになぁ
なんでかなぁ。
多分、相手が望んでないのに強引に本を薦めるのが嫌なんだなぁ
Posted by ブクログ
売るための装幀か、本の内容に沿った装幀か…。カバーデザインがメインのお話だけど、本文組みも大事ってことも書かれていた。カバーデザインは読むきっかけになっても、実際に読みはじめてからの見た目も重要。文字が少なければ読みやすいってわけでもないしね。
Posted by ブクログ
装幀の仕事がざっくりとわかる。自分自身はジャケ買いしないので、装幀の影響は実感がないが、本を読まない人の目を引くという役割はあるのだろうとは思える。持っていたいのは、内容を象徴する装幀の本だけど。